すさまじき 夜のあらしも とほりすぎ しじまにさしし 夜明けのひかり
*このところ、ツイッターの方に、一日一首は上げようと努力しているのですが、なかなかうまく詠めません。まだまだスランプは続いています。
その中で、これはまあまあよいものです。なんだかおみくじに書いてある歌のようでもありますが、素直にいい感じで詠めている。
なかなかにすがすがしくてよい。
これは、解脱を終えた人間の心の風景を詠んだものです。それまで迷いと悩みが心の中を嵐のように吹き荒れていた。人間は暗い目をしてしてあらゆるものを憎み、破壊しようともくろんで、いやなことばかりしていた。その嵐が、解脱をすると嘘のように収まり、心が澄み渡り、静けさの中に神の光が差してくるのです。
自分とはすばらしいものだったのだと、人間は気づく。光の中に、あまりにも清らかな美しい心の風景が広がり、これが本当の自分なのかと人間は驚く。そしてそのすばらしい自分をやってゆくべく、何もかもを始めていくのです。
解脱をした人なら、この心の境地がわかるはずです。闇の中で荒れに荒れていた自分が、幻のように消え、いつしかそこに美しい立派な自分自身がいる。その自分は、自分によって、美しいことをいくらでもやっていけるすばらしい自分自身なのだ。その真実に、震えるほど感動する。自分は自分。自分の自分。あまりにもすばらしい。
神は人間を、本当に美しいものに創ってくださっていたのだと、人間はそのときはじめて気づくのです。
この境地を知らないことは、大損などというものではありませんよ。本当の自分を嫌がって、解脱することから逃げることほど愚かなことはない。
ただ本当の自分に目を覚ますだけで、そこに美しい天国が広がるというのに。それから逃げるのは、あまりにも惜しいことですよ。