8-10:集う場所-2
前回の続きです。
希薄な人間関係が及ぼす、近隣住民との最小のコミュニティーを繰り広げるにふさわしい、建築的な「シカケ」は無いだろうか・・・
昔なら、広い玄関やそこに続く土間、縁側や濡れ縁、道端の縁台になるのでしょうが・・・
何がいいのかって?・・・客人が土足のまま話をする所が良いのです(笑)
今の住宅事情では、面積的にも予算的にも難しそうである。そもそも、予想でしかなく「使うか買うか使わないか」さえも分からない事にスペースとお金をかけるという人はいないだろう(笑)。
で、「シカケ」なのですが・・・(大げさですがご提案ということで・・・)
アプローチ~ポーチ~玄関というお出迎えのスペースに、一脚のイス(ベンチ)を設えましょう!「どうぞのいす」みたいなものでしょうか?
一見、ウエルカムモードですがちゃっかりと土足で井戸端会議です(ウンウン)。当然、外の様子もわかるので長居はいたしません!(笑)
一脚の意味もわかるでしょ?奥様方並びにお子様方はタムロさせません!から~
こういう「集う場所」のことを「コモンスペース」といいます。マンションなんかでは、共有の廊下やEVホールに設けることもあるのですが・・・戸建てには「公の道路」から直接に「個の敷地」になるので少し難しいようです。表向きはそうかもしれませんが、少しだけ共有のスペースをつくる気持ちが大事なんだと思います。
イス一脚から始まるコミュニティーが、地域を育て、家族を育て、子どもが育つのかな~って考えるのです。
極端にカカワルコトを嫌う人と、他人の生活に土足で入り込む人が増えている様な気がします(汗;)
何ごとも、ほどほどが良いのでしょうが・・・これもまた、ほどほどの定義というか物差しが必要なヘンな時代なのです。
アパートの窓を見ても同じ。
小さな子供がいる気配はするけれど、閉じられているので遊ぶきっかけもつかめず・・・
ちょっと寂しいですね。。
一軒家も集合住宅もコモンスペースがあれば随分変わってくるでしょうね。