〈ようこそ映画音響の世界へ〉が観たいと思いながら、家であーでもないこーでもないと
ウェディングボードをちまちまと描いています。
やっと涼しくなってきましたが、夏の疲れで身体も怠い。
と言う事で、某ブログのミニシアターの映画評を読んで昨夜〈グッバイシングル〉をネットフリックスで見ました。
(あらすじ)
かつてはトップ女優として一世を風靡(ふうび)したジュヨン(キム・ヘス)は、年を重ねて以前のような人気はなくなっていた。
おまけに年下の恋人の浮気も発覚し、がけっぷち状態の彼女は偽装妊娠を企てる。
想定外の独身スターの妊娠をマスコミが騒ぎ立て、ジュヨンの友人でスタイリストのピョング(マ・ドンソク)らが対応に追われる。(シネマトウデイからのコピペ)
落ち目の41歳女優ジュヨンをキム.ヘスが抜群の演技力で演じています。
濃いメイク、ド派手な服、上から目線の蓮っ葉な言動、でもどこかしら拠り所の無いさみし気な様子、イタイ感じ。
ジュヨンは、役も来ないし、結婚しようと思っていた年下の恋人には裏切られ、ふと絶対に自分を裏切らないであろう子供を産もうと決心します。
でもなんと閉経。
産院で子供を堕胎しようとしていた中学3年生のダンジと知り合い
ダンジの産んだ子供をお金と引き換えに自分の子供として育てたいとダンジに持ち掛けます。
このダンジが可憐でなかなか可愛い子。
そんなジュヨンをハラハラと心配しつつ見守る友人でスタイリストのピョング(マ・ドンソク)
強面のマ.ドンソクですが、こんな役も良く似合う。
外見からは想像できない優しい心が画面からにじみ出ます。
ジュヨンのハチャメチャな提案に「そんなこと無理だ。」と言いつつあれこれ面倒を見るピョング。
実の姉に邪険にされているダンジを自分の豪邸に住まわせて、ダンジが出産したら自分の子供として育てると目論むジュヨン。
最初は利害関係で結ばれていた二人ですが、次第に心を通わせていきます。
孤独な二人が心を寄せ合う場面が楽しく癒されます。
そして、元カレへの復讐心から自分が妊娠していると世間にウソの公表をしてしまうジュヨン。
それがきっかけで落ち目の女優だったジュヨンに再び世間の注目が集まり、赤ちゃんグッズのCMや映画の主役、と仕事がどんどこ入って来る。
新たな恋人も出来たりで、次第にダジンを構わなくなるジュヨンに、さみしさを募らせるダジン。
危なっかしいジュヨンだけでなく、そんなダジンの事も面倒を見るピョング、良い人だなー。
ジュヨンのひどい仕打ちにイライラしますが、優しいピョングにホッとします。
ピョングが結婚していて3人の子持ちと言う設定も良いです。
ピョングの奥さんも、ジュヨンに尽くす夫になんだかんだ言いつつも夫を支えてやさしい。
世間はそんなに甘くない、あることからついに妊娠が偽装であることがばれて、仕事はすべてキャンセル
CMの違約金から何から何まで大金を支払わなければならなくなるジュヨン、プロダクションは解散、豪邸も売却。
どん底に落ちたときに自分がダジンにしてきた様々な仕打ちを思い出し、悔恨の涙にくれるのでありました。
そんな中様々な環境の変化に涙しつつ、歯を食いしばって自分の夢をかなえようとするダジンは、絵画のコンテスト会場に行こうとします。
妊娠が偽装であったことを謝罪する会見に行かなければいけないはずなのに、思わずダジンに会いに行ってしまうジュヨン。
そこでぶちまける演説がさすが往年の大女優。
それからの怒涛のようなクライマックスへの展開がお見事。
ジュヨン、ダジンとその子供、ピョング、その妻と子供、事務所の社長や社員、みんなで囲む楽しい食卓
ハートフルなラストに心温まりました。
ジュヨンが「42歳でおばあちゃんになった。」とつぶやいていたところをみると、ダジンを養女にしたんでしょうね。
ひと口にコメディと言っても役者さんたちの上手い演技にうならせられる熱いものがある映画でした。