「黙示録 Apocalypse」池上栄一 2013角川書店
『小説野生時代』2012年02月号~2013年07月号
いつも通り最初はとっつきにくくページが進まない。
しかし、キャラクターに慣れてくると楽しくなる。
※ 北崎倫子の名前も久々に見て安心。P227
表現によってはかなりやばい設定も、200年前の沖縄なら許されそうだから不思議。
主人公とは別すじで見て行けば泣いちゃうような展開も、「月しろ」を中心とすると黙り込んでしまう。
「テンペスト」とテイストは同じだが、こちらの方が馴染みやすいのは底辺をベースとしているからか。
うん、「テンペスト」と「トロイメライ」を足したようなバランスと、上がったり下がったりのジェットコースターみたいな楽しさ。
漢詩や歌をとばして読めば、半分の時間で読めそうなのに。つい、読めもしないのに読もうとしてしまう。
たっぷりと読みごたえがあった。