「親という名の暴力」小石川真美 2012高文研
親からの暴力の連鎖、多くの人が大人になってから気付くそれ。
言葉を聞いて自分にも当てはまることに驚いたり、子どもに対して同じことをしたときに気付いたりする。
小石川さんのこの本を読む限りはそのどれだけが本当で、どこまでが問題なのか、問題はどこにあるのかがどんどんぼやけてくる。
なぜなら、小石川さんは言い訳、後付けの創作とも見えるからだ。
勉強のできる人なので、論理的な組み立ては簡単にできるだろうし、その仮定になる部分を全て検証しなければ正しい答えは出ない。
薬が原因であることは明らか。
そして「断る力」の不足か。
自己認識、自己評価の錯誤。
そして、ここまでしつこく書く必要はない。
思いっきり削除したというが、他人に読ませるものとしてはあまりに不要な部分が多い。
もっと問題点やそれに対する解決法の思索、反省などを中心にすべきであり、それであれば2割程度のボリュームで済んでいるだろう。
小石川さんが自伝的なものを書くことで、精神の安定を図っていただけ。(ちゃんとエピローグにもある)
親への反感や恨みは激しく同意する部分が多いが、激しい思い込みによる逆恨み、被害妄想と思われるところはさらに多い。
母親を批判する所では、そのままあんたのことだと突っ込みたい部分もある。
現在(2012年時点)の小石川さんはそこらへんも全てわかったうえで、敢えてそのまま発表したのだろう。その当時の気持ちをそのまま書き出すことで、それを客観的に見やすくするために。
P204、8行目 「た」抜け。