2015年09月05日(土) NHKニュース7
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2015年09月05日(土) NHKニュース7
「虚ろな十字架」東野圭吾 2014光文社
それぞれの立場からの死刑の意味と、殺人者への司法・法律の効果。
加害者家族も被害者家族の苦しみを味わう。
大切なのは何か。
被害者が、加害者への加害者へ。
互いのことを知らずに決めつけることによるかけ違いと行き違い。
それぞれの事件にふさわしい結末
「死刑は無力です」
小夜子の正論が相手を傷つけている。極論を言えば殺人と同じ位の暴力。ならば、彼女が殺されたのも「ふさわしい結末」であるのかもしれない。
『それくらいで?』と思うようなことを、小夜子の態度と言葉で納得させるあたり、やっぱり東野圭吾はすごいな。
自らのこととして考えようとさせてから、結局人の不幸は蜜の味として読み続ける。
しかし、それぞれの主張を受け入れながら、その都度答えを出せずに反省する。
答えは出ないけれど、司法任せでは誰も救われないことだけは確かだ。