「走ル」羽田圭介 2008河出書房新社
『文藝』2008年春号
もらいのものの自転車。ずっとしまいっぱなしの自転車。幼過ぎて乗れなかった自転車。思い出した今、乗れるようになっていた。
成り行き、思いつきとはいえ、学校をさぼってまで自転車旅行にしてしまったのは、夏休みがまだ気分的に終わっていなかったからか。
なんかね、気持ちはわかるわ。若さと体力的な自信。バカだからなぁ。
P59で踏んだのはなんだったんだろうな。なんか事件に絡んだんじゃないかと心配したが、最後まで作品の中では描かれなかったわ。
ノーヘルだったのか!だったら、もっと爽快感を描けよ!ってなもんだ。それにしても加害・被害・自損、どんな事故を起こしてもおかしくない。はらはらしだしたわ。そしたらいきなりこけたか。はは、予想通り。でもま、若いからへいきか。
股ずれになるぞと思っていたが、結構時間がかかったな。もう少し、北海道まで一周してきたらきっと痔も出ただろうに。
2008年の作品だが、やっぱり青森は道がまだ狭いのか、悪いのか。20年以上前の北海道もそうだが、夏場はそこいらじゅうで工事の真っ最中だったわ。
天気の変化な。これは西から東、南から北なので、北上する間は変化がゆっくりで、南下(帰り)は急激な変化があるぞと思っていたのに、帰りは公共交通機関かい!
なんか、二股願望の相手の鈴木さんと瀬名が知り合いなんじゃないかとか楽しみにしていたが、それはなかったな。まあ、そうだな。
17歳で文藝賞「黒冷水」の作者も22歳? でもまあ青春真っただ中で「らしい」作品じゃないか。