「リカーシブル」米澤穂信 2013新潮社
『小説新潮』2011年12月号~2012年08月号
過去や未来を見る能力?
貴方は神を信じますか?
血のつながらない幼い弟は知っているという。
血のつながらないママは来たことがないという。
地域集団の団結というか集団意識は、新興宗教的で頑なな性格を持っている。
自らを恵まれない取り残された(見捨てられた)と思う地域ほどその傾向は強いのだろう。
手段が目的化し、目的と手段が入れ替わる。
それが言い伝えと開発の2つの形で現れる。
おそらく中の人たちも気付いている。
滑稽だが、それでも覆すことは困難。
その怖さ。
作品も主人公も、結構クールだな。
タイトルを『再帰』でハードカバーだとうれしかったのに。
リカーシブルじゃ初見で意味(イメージ)が通りにくい。再帰だと音が「サイキ」で『サイキック』っぽくなって、ちょっと期待させるよね。(あ、それを避けようとしたのかも!!?)