濱の与太郎

祭り!ベイスターズ!なにより、ヨコハマが大好きだぁ~

神輿と鳳凰(ほうおう)

2009年09月17日 | ひとりごと・・
吾妻橋2丁目町会の大神輿
さて、なぜ?神輿はこの形になったのか?実は、神輿は神社を模したものです
その証拠に、神輿には必ず鳥居がつけられていますよね

その起源は、高貴な人が乗った輿(こし)と言う乗り物にさかのぼります
奈良時代、格式ある神社から神様を分霊する際、輿を用いたことから、
こうした輿を、神の輿・・・

いつしか「神輿」と呼ぶようになったと言われております

江戸時代、町民たちの祭にも神輿が登場、競って作られるようになりました
参考ですが、神輿を担いだ時に激しく揺するのは、神様を目覚めさせ、願いを
叶えてもらうためだといわれております

さて、“江戸神輿”ですが、神輿師によると、担がれた時に「この神輿はいなせだな」
とか、「粋だな」とかそう言う風に見てもらえるように、神輿の一番中心となる屋根の
部分を壮麗に、かつ、華麗に見せるためにいろいろと工夫を凝らしているそうです

そこで神輿師たちが考えたこと・・・
それは胴を細く作ることで、相対的に屋根を立派に見せようとすることでした
その手本となった建築が「日光東照宮の陽明門(ようめいもん)」なんだそうです
上に行くほど壮麗になるこの姿を神輿師たちは目指したのです

また、屋根のうえの鳳凰ですが、古来中国で尊ばれてきた伝説上の鳥です
鳳凰が飛ぶと、乱れた世を救う聖人が現れる!そうした言い伝えから、いつしか神輿に
つけられるようになったそうです

ところで、吾妻橋2丁目の大神輿ですが、江戸神輿の伝統そのままに、胴は細く、
荘厳な屋根・・しかし、少しばかり“鳳凰”が大きいと感じませんか?

この神輿、昭和初期のものだそうで、町会から依頼された神輿師は、同時期に別の
神輿も並行して制作していたそうです

まもなく完成というころ、町会役員はこぞってその仕上がり具合を見にでかけたそうです
なるほど、大店の旦那衆が巨額をつぎ込んだもの、その仕上がりに大満足!

隣の神輿より少しばかり小粒ながら「彫刻」や「装飾品」には贅を尽くしており、
「どこの町会にも負けない立派な神輿ができた!」と大喜びしたそうです

しかし、ひとつだけ気に入らないことが・・・
それは隣の神輿の「鳳凰」が大きくて立派だったこと

そこで誰かが、「よし変えちゃえ!」
「そうだ!そうだ!変えちゃえっ!!」
てんで、その勢いに負けた神輿師は、隣の鳳凰と交換しちゃったそうです

嘘か本当か?その真実はわかりませんが、町の長老からそんな逸話を聞きました
来年、興味のある方は本物を見に来ませんか?