きょうも芝浦運河では、オナガガモ、ユリカモメ、キンクロハジロ、オオバンなど、
多くの渡り鳥が気持ち良さそうに羽根を休めている
しかし、春の訪れとともに彼らは北の空へと旅立っていく・・・
さて、まだ元号が昭和だったころ!?サントリー角瓶のCMで流れたナレーション
月の夜、雁(ガン)は木の枝を口にくわえて北の国から渡ってくる
飛び疲れると波間に枝を浮かべその上に止まって羽を休めるという
そうやって津軽の浜までたどり着くと、いらなくなった枝を浜辺に落として、
さらに南の空へ飛んでいく
日本で冬を過ごした雁は早春の頃、再び津軽へもどってきて、自分の枝を拾って
北国に去っていく。あとには生きて帰れなくなった雁の枝が残っている
津軽の人はそれを拾って集め、その木で風呂を炊き不運な雁たちの供養をする・・
これが「雁風呂」と云われる所以・・・・
粋な話だねエ~~ホント!泣けるね!!津軽の人は優しいんだ!!
そう感心した記憶がある
ところが、「実際に雁が木の枝をくわえて飛ぶことはない!」(日本野鳥の会)
また、青森県人から、「津軽(青森)には雁風呂という風習はない!」と云われた
で、辿っていくと、江戸の粋人たちの空想から生まれた作り話ということがわかった
作り話とはいえ、いいじゃねーか!ロマンチックで!光景が目に浮かんでくるよ!
また、俳句でも「雁風呂」は“春”の季語として定着しているほど有名な話であり、
文献などを調べると、すでに18世紀には一般的に普及していたこともわかった
ところで、雁は「がん」とも読むが、「かり」とも読む場合がある
かり・・・と聞いてハッ!とした人はオイラ世代?
そう、見返り美人と並び、有名な切手「月に雁(つきにかり)」の雁は“かり”と読む
ちなみに、月に雁の作者は安藤広重だ
さて、昔から、花鳥風月というけど、花とおなじく、鳥にも季節がある
ご存じ、春はウグイス、夏はホトトギス、そして秋は雁、で、冬がツルというのが定番
なんで雁が秋を代表する鳥かと言えば、秋の名月の頃に雁が飛んでくるから・・・
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます