タイトルの『 良き道具にこそ匠あれ 』は、ブログ「【彼女の愛した南イタリア】- Diario 」の2012年1月10日の記事からの引用です。
'E fierre fann' 'e maste (イタリア語訳注 は Con buoni attrezzi si fanno buoni lavori.) 『良き道具にこそ匠あれ』 ・・・訳注では 良い道具を使うと、よい仕事ができる。 |
良い言葉ですね。
私は「技術は知識か道具に昇華しよう!」と云う持論を唱えています。
例えば、「紙をまっすぐに切る」作業をしたい場合。
「紙を切る前に直線をひいて、その線に沿って切ればまっすぐに切りやすいよ」という具体的なアドバイスは「知識に昇華」です。
「道具に昇華」は、紙を切るために「ハサミ」を発明するがベストですが、ハサミの存在を知らない人にハサミを紹介する、でも可です。
前置きが長くなりましたが、『良き道具にこそ匠あれ』は私が初めて見たときや使った際に「感動を覚えた熱帯果樹に関わる道具」を紹介するコーナーです。
第1回目は、バナナの葉を切り落とす小型鎌です。
バナナの栽培管理に、古くなったり病気になった葉を(付け根の葉柄から)切り落として、畑の外に持ち出す作業があります。
これは、光合成能力が落ちた古い葉や病原体の温床となる葉を除去することで、株の草勢維持や病害蔓延を予防するために行われます。
この作業では、草刈などで使う普通の鎌を用いる方が多い様ですが、バナナの葉柄は柔らかく切りやすいので「軽くて、刃が薄く、切りやすい形状の鎌」で作業すれば楽になります。
そこで紹介したいのが沖縄島中部のバナナ農家の方がよく使っている 「小型鎌」です。
小型鎌は、写真のとおり普通の鎌と比べ小さいです(写真2)。
写真2:小型鎌(左)と普通の鎌
小型鎌の重さは、50gと普通の鎌(140~160g)と比較して約50%軽量化です。
刃の厚さ(刃の中央で計測)は、1.0mmと普通の鎌(1.4~2.0mm)より薄めで抵抗が少なく切れます。
また、葉柄を切り落とす際に普通の鎌は引く作業で切るのに対し、押す作業で切れるので人間工学的にも優れておりストレスの少ない作業ができます。
私はこの小型鎌を中城村にある「JAおきなわ中城支店」の購買部で買いました(税込み525円)。
刃に彫られた文字や柄に貼られているラベルから推察するに、台湾製の様です(写真3)。
写真3:台湾製っぽい
この小型鎌の柄に長い棒(VP25の 塩ビパイプが小鎌の柄にジャストフィット)を固定して延長すれば、手が届かない様な高い株や台風襲来時(前)に株の倒伏や折損が懸念される際に行う「葉を半分程度の長さに切除する」作業も楽に行えそうです(写真4)。
写真4:VP25の塩ビパイプが小型鎌の柄にジャストフィット!
○参考サイト
・「【彼女の愛した南イタリア】- Diario 」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます