きょうは、僕の現在よりひとつ前の所有車、E38・740iを偲ぶ記事を書こうと思います。
不慮の事故で廃車になってしまってから、2年半くらい経ちましたが、いまだに、懐かしさがこみあげてきます。
非常に故障が多く、こまったチャンでした(もう1台買えるくらい、いろいろかかりました)が、整備をした分だけよい走りをしてくれ、「魔性の車」と呼んでいました。
スタイリングも走りも、「古き善き時代のBMW」を彷彿とさせる素晴らしい傑作だと思います。
現在のBMWのデザインは、クリス・バングルの打ち出した新しい方向性の延長線上にあり、現在の私のE92M3もその流れを汲んでいます。
しかし、僕は、やはり、このE38のような非常に繊細でスマートかつ重厚なデザインが好きです。
BMWの首脳陣は、こういう路線を復活させてくれないでしょうか・・・。復活とはいわず新たな方向性としてでもいいので、こういうシャープでスマートな路線を望みます。
現在、流線型で、非常にスマートなフォルムを形成している、アウディ、立体的かつ重厚複雑なデザインを打ち出しているベンツに比べると、BMWのデザインにはいまいち繊細、スマートさと重厚さが足りないような気がしてなりません。
BMW社の特徴は、ひと言で言うと、「たえず挑戦し続けること」、これを標榜しているように見えます。「永遠のチャレンジャー」というわけです。そして、「走りを犠牲にしない車作り」を社是にしているように思います。そういう点からも、水素エンジンの開発を早期に実現させて、走りを犠牲にせず、かつ環境に最も優しい車を早く作って欲しいです。
BMWの車は、何に乗っても、非常にワクワクします。車自体は非常によいものです。1台で2度美味しい面も持っています。ジキルとハイドのような走りの二面性です。おとなしく走ることもできますし、物凄く荒々しい面も持っています。そこが非常な魅力です。
しかし、デザインが負けているように思うのです。M3も先代のE46の方が断然その内面を表しています。僕のE92のM3は、「太ったファミリーカー」みたいですもの。
そんなわけで、先代のE38を思い出しつつ、BMWの将来を心配してみました。