国家体育場(通称「鳥の巣」)での五輪開会式北京──北京五輪の開会式、美しい歌声で多くの観客を魅了した少女が、実際は「口パク」で歌っていたと、開会式の音楽総監督が告白した。見た目がかわいらしい少女を開会式の表舞台に立たせ、声が美しい少女が舞台裏で歌ったという。
一方、北京五輪の開会式で、テレビ放映された打ち上げ花火の様子が一部コンピューター・グラフィックス(CG)を使った「合成映像」だったことを、大会関係者が12日に認めており、国の威信をかけた大会開会式における「偽装」が判明した。
音楽総監督の陳其鋼氏はラジオ局とのインタビューで、開会式で「表舞台」に立ったのは林妙可ちゃん(9)で、実際に「舞台裏」で歌ったのは楊沛宜ちゃん(7)だと明らかにした。
少女2人を起用し「口パク」を採用した理由を「国益」と述べる陳氏は、「カメラに映る少女は完璧(かんぺき)な容姿、内面からにじみ出る印象が必要だ。林妙可ちゃんはこれらの点からも、すばらしい少女だった」と説明している。
また、「口パク」は上層部による決定だと指摘し、「非常に厳しい基準があり、それを満たせなばならなかった。党の上層部からの強い指示だった」としている。
開会式ではまた、少女の歌声だけが「偽装」ではなかったことが明らかになった。式典では多くの花火が打ち上げられ、映像では空に大きな29個の「足跡」が続いていく様子が流れたが、これらは実際の花火ではなく、合成された映像だった。
式典中、実際に花火は打ち上げられたが、空撮が難しいことから「足跡」については合成映像を放映したという。
映像は北京のクリスタル・ディジタル・テクノロジー社が担当。同社の広報担当は中国のメディアに対し、「本物に見えるよう、最善を尽くした。多くの人々が、本物との違いに気付いていないだろう」と述べている。しかし、開会式を中継した米NBCテレビでは、アナウンサーが花火の様子を「ほとんどアニメだ」と評していた。(CNNニュースより引用)
「国の威信」を懸けたとしても、子供達2人の「心の傷」が残らないのだろうか?何でもあり?





