先日の4月27日、私の地元の広島で友人主催の発表会がありました。この会場で開かれる際にいつも声をかけていただき、今まで毎回参加しては刺激をいただいていました。今回は三度目。三度目の正直とばかり張り切って?出かけました。参加者の顔ぶれは以前からの友人、前回にも参加されお会いした方たち、今回初めてお会いした方たちとさまざまでした。4時間ぐらい前からリハーサルが始まって本番は2時からでした。
プログラムは三度の休憩込みで以下の通り、無記入はピアノソロです。連弾あり弦楽器ありオカリナあり、クラシックあり日本の歌ありラジオ体操ありと多種多様な内容でした。
ソナタ第24番Op.78「テレーゼ」第1楽章 ベートーヴェン
イタリア協奏曲BWV971第1楽章 バッハ
ピアノソナタKV545第1楽章 モーツァルト
ヴァイオリンソナタ第5番Op..24「春」第1楽章 (ヴァイオリンとピアノ) べートーヴェン
エル・ペレレ グラナドス
威風堂々(ピアノ連弾) エルガー
弦楽四重奏曲KV156全3楽章 (弦楽四重奏) モーツァルト
童神(オカリナとピアノ) 作詞:古謝美佐子 作曲:佐原一哉
ラジオ体操 第1 服部 正
ラジオ体操 第2 團伊玖磨
小プレリュードBWV939 バッハ
ノクターン1番 Op.9-1 ショパン
ソナタ第8番Op.13「悲愴」第1楽章 ベートーヴェン
幻想小曲集Op.73よりⅢ (チェロとピアノ) シューマン
ハンガリー舞曲 第1番&第4番(ピアノ連弾) ブラームス
平均律曲集第2巻第14番BWV883 バッハ
バラード3番Op.47 ショパン
月の光 Op.54-3 パルムグレン
ロマンス Op.101-1 シベリウス
小組曲―小舟にて・行進・メヌエット・バレエ―(ピアノ連弾) ドビュッシー
ピアノ歴は様々な方たちだったのですが、どの方の演奏も曲に深く真摯に向き合ったと感じる演奏ばかりで、とても聴きごたえがありました。弦楽器やオカリナのアンサンブルも心から楽しんでいるというのが伝わってくる演奏でした。弦楽四重奏というのは初めてでしたね。モーツァルトのKV156わくわくしながら聴きました。連弾も素敵でした、高校生の方も出ていたのですがハンガリー舞曲溢れ出るようなエネルギーが伝わってきてこちらもパワーをいただきそうでした。大人の方たち同士の連弾も楽しそうでキラキラ感が感じられるものでした。
ソロの演奏も静けさの中から高貴さが伝わってきそうな演奏があってそのままその音楽の世界に没入していたいような思いになりました。自分は弾かなくていいから。。。そう、消え入りたいような思いにも。
そう、私はショパンのバラード第3番を弾いたのですが、なぜかプログラムが終わりの方でした。大曲を選んだのもあったのかもしれませんね。前の方が素晴らしすぎて緊張にさらに輪が掛かってしまった状態で出る羽目に。。。今までにないようながちがちした状態。Uターンできるのならばしたいような、いつの間にかそういう弱気な思いとの闘いになっていました。しかしそれでは、これまでの数か月が水の泡になってしまいます。前回のこの会場での演奏会で弾いたラヴェルのように、止まったり暗譜が飛んで楽譜を取りに戻るということだけにはならなければよい、あとは落ち着いて弾こう、と思って弾きました。う~ん、確かに、止まりはしませんでした。しかし、呼吸はいつのまにかなくなっていたし音は外したし、まともに弾けたとは言えないような状態。
自分の演奏が終わった後は、瑞々しいパルムグレンやシベリウス、そしてドビュッシーの演奏を楽しむことができました。さりげなそうに弾かれているのですが、その背景にはたゆまない努力があるのだと思いました。
私の演奏は反省点だらけでしたが、発表会、とても楽しく温かく、しかも刺激を受けたひとときでした。限られた環境の中、本当に真摯に取り組んでいる方たちばかりで頭が下がる思いでした。声掛けして下さったKさん、そしてご一緒することが出来た方たち、有難うございました!ちょっと遠距離なのですが、また機会があれば、顔を出せたらと思っています。
そしてひとまず私は、頭を冷やして次に向かおうと思います。 音楽にじっくりと真摯に向き合う事と地道な積み重ねの大切さをひしひしと痛感した機会でもあったので。