いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

モーツァルトピアノ協奏曲第27番第2楽章K.595の出だし (ベートーヴェンのソナチネ第5番)

2011年02月05日 | ピアノ・音楽
 ピアノ協奏曲にはくわしくないのですが、モーツァルトの20番以降のピアノ協奏曲は好きでよく聴いていました。そしてこの27番は最後に作られたピアノ協奏曲。それ以前のピアノ協奏曲よりも音が少ないため、初めて聴いたときはあまり印象が強いものではありませんでしたが、繰り返し聴いているうちに、好きになりました。達観したというか、ぞっとするぐらい透き通った感じで、長調なのになんだか寂しいのです。そして第2楽章。この曲をあらためて聴いたときはひっくりかえりそうになりました。一音一音の密度がとても濃くて無駄がまったくないのです。こんなすごい曲は滅多にない、と思いました。妖精が天上からひらひらひら。
 しかしこの27番第2楽章を聴いてびっくりしたのは、それだけではありません。昔に習った別の曲を連想したのです!それがあの、ベートーヴェンのソナチネ第5番第1楽章の出だし。ピアノソロの出だしがほとんどそっくりです。もちろんそのあとは違うのですが、こんなに似た曲があっていいものだろうか、と思いました。(しかしこの27番2楽章はこのテーマが反復されていて、ベートーヴェンのソナチネ5番よりも登場回数が多いです)作曲者も違うのに。ちなみに図の楽譜はモーツァルトピアノ協奏曲第27番の第2楽章です。左半分はピアノハ長調に移調したもの、そして右はモーツァルトの曲の無料楽譜サイトからダウンロードしたスコアです。リズムは微妙に違いますが、Ⅰ→V7→Ⅰの動きは明らかです。
 私が出会った順はベートーヴェンのソナチネ第5番→モーツァルトのピアノ協奏曲第27番ですが、ベートーヴェンのソナチネ第5番の楽譜が出版されたのは1830年(PTNAのピアノ曲事典)、モーツァルトのピアノ協奏曲第27番が作られたのは1791年(PTNAのピアノ曲事典)なので、モーツァルトのほうが先です。まったくの憶測にしかすぎないのですが、ベートーヴェンのソナチネ第5番がベートーヴェンの作品かどうか疑われている原因のひとつには、このテーマの類似性も含まれているのではないか、という気もしています。

モーツァルト ピアノ協奏曲第27番第2楽章 演奏 大谷真美子



 そしてこのような出だしで始まっている曲は他にもあります。とても似ているのがあと一つ、ちょっと似ていそうというのも含めたら、たくさんになるかもしれない、という気がしています。

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