花のたましひ 金子みすゝ゛
散ったお花のたましひに
み佛さまの花ぞのに
ひとつ残らずうまれるの。
だってお花はやさしくて
おてんとさまが呼ぶときに
ぱっとひらいて、ほほえんで、
蝶々に甘い蜜をやり、
人にゃ匂いをみなくれて、
風がおいでとよぶときに
やはりすなおについてゆき、
なきがらさえも、ままごとの
御飯になってくれるから。
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ただ 相田みつを
花には人間のような
かけひきがないからいい
ただ咲いて
ただ散ってゆくからいい
ただになれない
人間のわたし
相田みつを美術館に、金子みすゝ゛と相田みつをの詩をコラボレーションした、「詩人の魂」を見に行った。どちらの詩も大好きなものの、片方は自ら命を絶ち、もう一方は現実を前向きに生き抜いたようにみえる、そんな二人のコラボ、どのようなものなのだろうと思っていた。
それが、ものすごく、よかった。とても、しっくりときていた。まるで相聞歌なのでは、と思えるぐらい。
二人とも、目に見えないもの、ささやかそうなものに対して、純粋であたたかいまなざしを、向けていた。
二人とも、死後に発見された。そして今、時代を超えて、感動を与えてくれている。
ちなみにこの企画、東日本大震災前から、考えられていたそうだ。金子みすゝ゛のほうは、震災後の「こだまでしょうか」で爆発的に有名になったものの。相田みつをの息子さん、金子みすゝ゛の娘さんの対談ビデオにも出会えてびっくり。
公園の隅でひっそりとつぼみになっていた写真の花。
その後、この花の名前を持つ珈琲店に行った。とても古い建物でクラシック音楽がかかっていて夢のような空間。
こんな店なら何時間でもいたいもの。
「詩人の魂」と珈琲店を紹介してくれた友人たちに感謝です
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