映画「ある日どこかで」を観ました。実は、これも子供の頃から、ずっと見たいと思い続けてきた映画。
内容も、おぼろげには知っていたのですが、実際に観てみると想像以上にロマンティツク! 主演が何と、「スーパーマン」で知られるクリストファー・リーブ。
相手役の美女エリーズを演ずるのは、ジェーン・シーモア。この人も、かなりの美女であります。
1972年、劇作家のリチャード・コリアーが初舞台の成功を、仲間たちと共に喜んでいた時、会場の隅にいた上品な老女が、いきなりそばに、近づいてきます。そして、リチャードに古めかしい懐中時計を預けて、ささやいたのは「私のもとに帰ってきて」という謎の言葉。
数年後、私生活に行き詰まっていたリチャードは、ふと訪れたホテルの資料室で、若く美しい女性の肖像写真を見ることになります。ホテルのボーイに聞いたところ、それは1912年、このホテルで公演をした、当時の人気女優のエリーズ・マッケナという女性――そして、リチャードは、彼女が、1912年を最後に活動をやめ、1972年に亡くなったことを知ります。
では、数年前話しかけてきた老女は彼女だったのか…? それからというもの、エリーズの美しい面影が頭から離れなくなってしまったリチャード。彼は、時間旅行の極意を知り、ついに1912年に旅立つことに。
そこで会ったエリーズも、やがて彼に愛情を抱きはじめ、二人の愛は成就するかに見えたのですが――というのが大体のあらすじ。
どうです?スゴーク、ロマンチックな話でしょう? おまけに物語の舞台となる1912年というのが、二十世紀初頭の優雅な時代で、当時のファッションやホテルの雰囲気にもうっとり!
クリストファーも、ジェーン・シーモアもこの時空を超えたロマンスを演ずるにふさわしく、若く美しく、それが映画の魅力をいやが上にも高めてくれるのであります。
ただロマンスというのは、悲劇に終わる方が、より一層美しいのですね。はい、だから、リチャードにもエリーズにも苛酷な別れが待っていました。身に着けた現代の硬貨一枚のため、自分の属する現代に戻らなくてはならなくなってしまったリチャード。彼は、エリーズのいる過去に戻ろうとしますが、もはや時間旅行は不可能になっていたのでした。
食事もとらず、命も危険な状態になっていた彼を、ホテルの人達が見つけ、蘇生措置をほどそうとします。しかし、その時の彼はすでに、肉体のくびきを離れて、愛しいエリーズと再会を果たしていた……というエンディング。
小品なのだけれど、とっても心にしみるラブ・ストーリーでした。こんな映画を見られたなんて、幸せ
あれ? ということは、意外にも私もロマンティックなところがあるのかも?