ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

遊星からの物体X

2022-02-26 10:11:44 | 映画のレビュー

あ~、あな恐ろし! こんなもの、夜寝る前に観るんじゃなかった――と激しく後悔しつつも、あまりの衝撃度・面白さに、ひととおり見てしまった「遊星からの物体X」。  1982年のアメリカ映画だそうな。

ふざけたような題名で、「物体Xって何じゃ?」と思いながら見た私。ところが、ここにこそ血も凍るような、恐ろしい秘密が隠されていたのだ……舞台は、なんと南極。ここには十二名の隊員たちが(全員、男性)集っている基地があるのだが、ある日、突然、ヘリに追われた犬が逃げ込んでくる。

  

上の写真が、その犬。昔、うちで飼っていたシベリアンハスキーそのもので、懐かしい! こんな犬を撃ち殺そうと、上空から狙うヘリは許せん!と思いながら見ていると、ヘリに乗っていたノルウェー基地の隊員は銃撃戦の末、死亡。

主人公マクレディたちによって、基地に保護された犬――ところが、ここから話はとんでもない方向に向かうのである。夜になって犬舎にいれられた犬は、他のハスキー犬たちを襲い始める。何と、犬と思えたのは、犬に擬態した宇宙からの飛来物Xだったのだ!

ハスキー犬の体から、ニュルュルと気味の悪い軟体動物のような、手足が出てくるところなど、吐きそう(・_・;) ヌルヌルした巨大な怪物が、犬の体を破って、姿をあらわすのだが、これ、実はノルウェー隊が地中から掘り出した、円盤に存在した未知の宇宙生物。十万年も前に、宇宙から飛来したのだが、南極の厚い氷の中にずっと眠り続けていたというのだから、恐ろしい。

マクレディたちは、このXはすでに犬の体から、隊員たちに憑依し、すでに彼らの何人かに擬態しているのでは? という疑惑にかられるが、それを裏付けるように、基地には次々と恐ろしい事件が――というのが、全体のストーリー。

いや~、怖かった! 何がといって、地球の生物の体を乗っ取り、その姿そっくりに擬態するという宇宙生物の不気味さもさることながら、舞台が極寒の南極だというのも、ドラマの迫真力・スリリングさを増している。

こんな過酷な状況で、助け合ってゆくべきチームの仲間が、すでに本人ではなく「乗っ取られ」ているのではないか、というのは、発狂しそうなほどの恐ろしさだ……う~ん、すごいなあ。物語の最後、マクレディは、この宇宙からやって来たバケモノを殺すために、基地に火を放つのだが、それはバケモノを殺すと同時に、自分の命を絶つことにも等しい。

もう一人だけ生き残った隊員と共に、炎上する基地を見ながら「しばらくは、(火があるせいで)温かい。だが、長くは持たない」と話を交わすマクレディ。そこで「ジ・エンド」のクレジットがぶら下がり、「え~っ、そんなのひどい」と思ってしまった私。

こんな極地に放り出されて、火が消えた基地で凍死してしまうのだとしたら、悲しすぎる。

どうか、救援のヘリコプターか何かが来て、マクレディたちが助かってくれますように!と祈る私。

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ある日の日記

2022-02-19 17:27:50 | ある日の日記

北京冬季オリンピックも、もうフィナーレ。フィギュアスケート競技には、すっかり釘付けになってしまったのだけれど、カミラ・ワリエワのミス続出は、本当に衝撃的。見ていられない、という感じでした。 まだ十五歳の選手がドーピング陽性というのも驚きでしたが、これから彼女はどうなってしまうのだろう? 

朝のニュース番組で、長嶋一茂さんが、ワリエワ選手の件についてコメントしていましたが、その深みのある、ハートが感じられる言葉には、深く頷けられるものがありました。 

古くなってしまったポロを買い替えたのですが、その時フォルクスワーゲンからプレゼントされた「バレンタイン」のチョコと整備士の青いコスチュームを着た小さいテディベア。チョコレートは、車の形をしたもので、箱を開くなり、濃厚なチョコの香りが――う~ん。小粋だなあ。

 もひとつアップする写真。

   

1960年創業の東京のイタリアンレストラン「キャンティ」から取り寄せた、お菓子「チェリージア」。このお店は、1960年代、三島由紀夫や黒沢明、カーレーサーの福沢幸雄などが頻繁に出入りし、文化的熱気漂う場所だったそう。そのため、有名なお菓子はどんなものだろう? と思ったのですが、一言でいうなら、レーズンサンドと同じですね。レーズンの代わりに、チェリーが入ってるのですが……わざわざお取り寄せするほどのこともなかったかな……。

それでも、同封されていた「キャンティ」紹介カードに書かれた「キャンティは、子供の心を持つ大人と、大人の心を持つ子供のために作られた場所です」という言葉は、粋! まるで、「星の王子さま」のようではありませんか……。

 

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コロナ禍の日々

2022-02-13 10:03:12 | ある日の日記

この間、芥川賞を受賞した砂川文次の「ブラックボックス」を、昨日から読み始める。以前から「Uber Eats」といったメッセンジャーと呼ばれる自転車配達便の仕事をしている人に興味があったので、それを真正面から取り上げている本作は、とても興味深い。

けれど――描写が長々していて、しつこいなあ。でも、メッセンジャーの生態が実感をこめてかかれているので、ついつい読んでしまう。現代社会の片鱗がわかるというのは、とても大切だし。

 

  

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