1.ハワードの田園都市構想
2.田園都市論の現代的意義
3.日本型田園都市構想
4.和歌山市都市計画と学園城郭都市
5.近代ニュータウンの系譜
-理想都市像の変遷-
6.世界遺産登録に向けた取り組み
7.街道と湖上交通と都市形成
Dec. 27, 2013
8-2 県の観光
この項では、滋賀県の「観光交流」の現況を俯瞰する。県
の昨年度の「観光交流」振興指針行動計画の総括と行動を
比較引用すると次のようになる。
● 2015年度総括
- 2015年度は、「人口減少を見据えた豊かな滋賀づく
り総合戦略」を策定し、広報、ブランド、食、文化
芸術、交通、文化財など、様々な視点から、観光交
流の振興に取り組んだ。 - 特に、女子旅の取組において、歴、食、遊、癒、観、
買、美などの本県の多彩な魅力を虹になぞらえ「虹
色エモーション」をテーマに、首都圏、関西圏等を
中心に、テレビや雑誌、インターネットを活用して
メディアミックスにより情報発信を行い、観光地と
しての認知度の向上を図る。 - また、2015年4月に日本遺産に認定された「琵琶湖と
その水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」を活用し、
その魅力を国内外に発信するとともに、地域におけ
る組織づくり等を進めた。 - さらに、国際観光の取組で、6月に国が認定した広
域観光周遊ルートに、本県を含む「昇龍道」(中部
広域観光推進協議会)、「美の伝説」(関西広域連
合等)が認定される中、タイ・マレーシア「食と観
光」トッププロモーションを実施するとともに、訪
日観光客向けの観光情報ウェブサイトの構や宿泊施
設等での多言語通訳サービスの提供にも取り組む。 - 2015年の観光入込客数は、やや増加、宿泊者数は、
ふるさと旅行券の取組の効果等もあり、大幅な伸び
る見込む。
● 2016年度行動計画
- 2016年度においては、歴、食、遊、癒、観、買、美
などの多彩な魅力を虹になぞらえ、その愛好者等の
ターゲットに対して効果的に発信し、また、インバ
ウンドの推進についても、民間の発信力も活用しな
がら、ターゲットを絞り情報発信を強化していく。 - 観光資源の磨き上げについては、日本遺産やビワイ
チをはじめとした体験型観光、さらには忍者・戦国
武将など、多彩なコンテンツを活用し、滋賀ならで
はのツーリズムを展開していく。 - 観光振興の体制については、地域におけるDMOの
形成・確立に向けて、多様な主体が連携する観光ま
ちづくりの取組を支援し、自立的かつ継続的な観光
振興の仕組みづくりを進める。 - 観光振興の中核的組織として県域のDMOを担う、
びわこビジターズビューローの体制強化を図るとと
もに、市町、観光関連団体、観光事業者、県民と有
機的に連携しながら、総力をあげて取り組み、地域
の交流人口を増加し、観光を通じた地域経済の活性
化につなげる。
● 2017年度総合成果指標
- 観光入込客数(延べ) 4,800万人
2020年における目標達成に向けて、着実に入込客数
を増加させることを口指して設定
※2015年(実績)4,633万人
※2020年(目標)5,000万人 ※人ロ減少を見
膳えた豆かな旅賀づくり総合戦略 - 宿泊客数 370万人
2015年に大幅な伸びを示した水準を維持することを
目指して設定
※2015年{実結)333万人
※2020年(目標)400万人 ※人ロ減少を見据え
た豊かな滋賀づくり総合戦略 - 外国人観光入込客数(延べ) 45万人
近年の急激に伸びた水準を捧持し、着実に増加させ
ることを目指して設定
※2015年(実績)28万人
※2020年(目標)60万人 - 外国人宿泊客数 35万人
近年の急激に伸びた水準を維持し、着実に増加させ
ることを目指して設定
※2015年(実績)18万人
※2020年(目標)50万人 - 観光消費額 1,640億円
2020年における目標達成に向けて、着実に観光消費
を増加させることを目指して設定
※2015年(実績)1,583億円
※2020年(目標)1,700億円 ※人口減少を見
据えた豊かな滋賀づくり総合戦略
・「滋賀県観光入込客統計調査」による、
要約すればこのようになるが、人口も金額の年率に換算す
れば1%、1.4%程度の伸び率で、デフレ基調がつづけ
ば、金額ベースで0%~1%となるだろう。
● 滋賀の観光交流の弱点
ここで、2014年度の同振興指針で以下の4つの「弱み」が
掲載されている。
- 低い認知度:滋賀県は豊富な観光資源を有している
にも関わらず、観光地としての認知度が高いとは言
えない状況にあり、観光に関する各種調査における
都道府県ランキングでも下位に低迷。
観光関連事業者へのアンケート調査においても、滋
賀県が力点を置いて取り組むべき施策として、「認
知度向上」が最も多い状況となっている。 - 不便な県内アクセス:滋賀県は国土軸に位置し、他
府県からの広域交通基盤に恵まれている一方で、特
に公共交通機関での県内周遊においては、最寄り駅
等から観光地までのアクセス(2次交通アクセス)
が十分とは言えず、不便を強いられている。
今後、国全体で急速に高齢化が進むことも踏まえ、
公共交通機関を利用して観光地を訪れることができ
るインフラ整備が求められている。 - 宿泊・滞在型観光が少ない:日帰り観光客に比べ、
宿泊観光客の消費支出は大変大きいことから、観光
による経済波及効果を大きくするためには宿泊・
滞在型観光を増やすことが効果的ですが、滋賀県で
は、残念ながら全国平均に比べ、宿泊・滞在型観光
が少ない状況にある。 - 「おもてなし」意識の向上:旅先での人間味溢れる
「おもてなし」は来訪者に深い感動を与え、満足度
の高い旅として滋賀県のイメージアップにもつなが
ります。しかし、滋賀県においては、来訪者を「心
のこもった温かい対応」で迎え、そのニーズに応え
たきめ細やかなサービス提供にむけた、より一層の
取組が必要との声もあり、全県をあげた「おもてな
し」意識の向上が求められる。
この項つづく
【脚注及びリンク】
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- 訪れてよし、迎えてよし、地域よしの「観光・三方よし」
滋賀県「観光交流」振興指針 2013.12.27 - 平成 27 年度 滋賀県「観光交流」振興指針 アクションプ
ラン 2016.04.28 - 平成22年度 地域新成長産業創出促進事業 観光を手
法とした地域経済活性化に関する調査 報告書 日本交
通公社 2011.05.30. - 世界観光機関アジア太平洋センター
- 日本を観光立国にするための3つの課題:日経ビジ
ネスオンライン 2016.11.17 - 世界観光機関アジア太平洋センター
- ツーリズムと観光の定義 佐竹真一 2010.03.23
- 企画展示「湖の船」開催記録 びわ湖最後の船大工・
松井三四郎大いに語る 琵琶湖博物館研究調査報告
19号 2012.03.21 - 古代の都支えた湖畔の製鉄炉 古きを歩けば(49)
源内峠遺跡 2013.03.12 NIKKE STYLE - 鉄鉱石の採掘地と製鉄遺跡の関係についての試論―
滋賀県の事例を中心に―」(大道和人 滋賀県文化財
保護協会紀要 No.9 2012.06.08 - 淡海文庫 「信長 船づくりの誤算―湖上交通史の再
検討」用田 政晴【著】1997.07.20 - 世界遺産の保全と住民生活-「白川郷」を事例とし
て-」才津祐美子、福岡工業大学、環境社会学研究
(12)、 23-40、2006-10-31) - NPO法人 彦根景観フォーラム 第4回世界遺産を目
指す彦根の課題 2008.02.29 - 世界遺産所在自治体の保全と観光活用に関する取組
事例集 国交省観光庁 2014.10.24 - 世界遺産登録による経済波及効果の分析 えひめ地
域政策研究センタ 2007.01.11 - 世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する一
考察『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)
新井直樹 第11巻,第2号,2008年9月 - 世界遺産を活用した観光振興のあり方に関する研究
運輸政策研究所 第35回 研究報告会 小室充弘
2015.08.05 - 世界遺産登録に向けた取り組み(2014年度)彦根市
- 世界遺産に登録されるまで|世界遺産検定 NPO法
人 世界遺産アカデミー - 高句麗平壌城の都市形態と設計 閔徳植、 国際日本
文化研究センター学術リポジトリ - 松本市の都市計画 松本市
- ひこにゃんがいてもダメ? 彦根城はなぜ世界遺産
になれないのか 週刊朝日 2013年6月28日号 - 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
JAPAN インタビュー前編 2007.03.02 - 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
JAPAN インタビュー後編 2007.03.09 - 第1回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々木
啓明 2011.10.05 - 第2回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々木
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啓明 2011.10.19 - 第4回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々木
啓明 2011.10.26 - 第8次彦根市交通安全計画 2012,03.22
- Core Strategy (2013) - Milton Keynes Council
- "The New Towns: There Problems and the Future”
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2002.11.21 - 日本エシカル推進協議会(Japan Ethical Initiative) -
エシカル日本 - 明治期廃絶城郭の公園化について ―史跡の保存活
用の前史として― 佐々木孝文 2015.06.26 - 都市とは何か 都市計画なぜ必要か - 東北大学
奥村誠 2015.10.15 - 和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市
2017.01.12 - 和歌山市立地適正化計画 2016.12.22
- 日本型田園都市構想―イギリス田園都市と比較し
京田辺市を見直す―2001.12.11 西村利也 - 田園都市とエソテリシズム 吉村正和 2004.03.05
- 田園都市論の現代的意義 中井検裕 家とまちなみ
45、2003.7.8 - 住宅地計画論 1.ハワードの田園都市構想園都市
- 都市思想の二人の巨人、ジェイコブズとハワード:
宮﨑洋司市 - 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
佐藤健正、2016.06 28 - 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
佐藤健正、2016.07 26 - 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
佐藤健正、2016.07 26 - 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
佐藤健正、2016.07 03 - 平成 28年度 主要事業 彦根市
- 都市づくりの基本方針(全体構想) 彦根市 橋梁長寿命
化修繕計画による対策橋梁について滋賀県 - 彦根市都市計画道路網見直し検討調査
- 「まちづくりはひとづくり」をめざし 市民主導の
まち創る-近世城下町彦根市本町地区の2例の場合
-(これからの都市づくりと都市計画制度全国市長
会) 中島一 2005.05.09 - 中国城郭都市社会史研究 川勝守 著 汲古書院
- 都市計画の世界史、日端康雄 講談社現代新書
- ドイツ流 街づくり読本 水島信
- 続・ドイツ流 街づくり読本 水島信
- 完・ドイツ流 街づくり読本 水島信
- 都市計画1 日本の都市計画制度の概要 大谷英一
- 都市計画2 都市の歴史と都市計画 大谷英一
- 都市計画の理論 系譜と課題 高見沢実編集
- 彦根市都市計画道路網見直し指針
- 地域別のまちづくり方針(地域別構想)-彦根市
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