洞庭湖

2011年03月06日 | 世界の湖沼百選



湖沼名 洞庭湖
ローカル名 Dòngtíng hú
大  陸 ユーラシア
国  名 中国
成 因 河川湖
周囲長(km)  
面 積(km2) 2,820
最大水深(m) 30.8
平均水深(m) 6.7
容積(km3)           
標高(m) 3.3
湖沼型  
淡水汽水 淡水





















洞庭湖(Dòngtíng hú)は中華人民共和国湖南省
北東部にある淡水湖。中国の淡水湖としては鄱陽
湖に次いで2番目に大きい。全体的に浅く、長江と
連なっていて、その大量の水の受け皿となってお
り、季節ごとにその大きさが変わる。湖北省と湖
南省はこの湖の北と南にあることからその名が付
いた。7月から9月にかけて長江から大量の水が流
れ込み、湖の面積が広がる。通常期の湖の面積は
2,820km²(琵琶湖の約4倍)だが、長江から膨大
な量の水と堆積物の流入によって増水期は20,000
km²にも及ぶ広さになるという。洞庭湖に流入する
河川は、湖南省四大河川といわれる湘江・資江・
沅江(げんこう)・澧水(れいすい)で、瀟水(
しょうすい)も湘江と永州市(長沙市の近郊)で
合流している。海を航行できる程の規模の船でも、
長江から洞庭湖・湘江と経由して長沙にたどり着く
ことができる。

 

その洞庭湖は、中国の長江(揚子江)をせき止めた
世界最大の「三峡ダム」(湖北省)が満水に近づく
中、下流約350キロでは景勝地、洞庭湖が「1960
年以来の低水位」(中国メディア)となった。ダム
完成から6年。貯水のほか水流の変化など、複合的
に起きた大きな環境変化が渇水を招き、生態系も混
乱させている。




また、洞庭湖は,水質の窒素・リン濃度から明らか
に富栄養湖の範ちゅうに入るが,クロロフィル濃度
は極めて低く貧栄養湖のレベル。これは水中に粘土
粒子を主とする懸濁物質が多量に含まれているので
光が透過しにくく、一次生産量が低く抑えられてい
るためである。洞庭湖の魚類に関しては過去の漁獲
統計から、漁獲される魚の著しい低年齢化、魚体の
小型化、回遊魚の減少、一方、湖沼内で生涯を過ご
す魚種の増加が生じている。

 


【エピソード】


洞庭湖は長江の遊水池でもろにその影響を受ける。
フラックスやパーティクル(懸濁物質)が多くその
ため生態系の光合成の環境影響機構が不明だ。ネッ
ト検索してもそれらしいデータがヒットせず苦労し
た。特に水質の経年推移が入手できないのには驚く。
不足データは適時、適宜改めて追加訂正し掲載する。


脚注及びリンク集】
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(1)「
世界の大湖沼
(2)「世界の湖と琵琶湖
(3)「世界湖沼会議(財)国際湖沼環境委員会
(4)中国の水質汚染問題」日中水研究会
(5)「中国における水環境問題」大和総研
(6)「世界の湖(2)洞庭湖(中国・湖南省



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