ともちゃんの のんびり登山教室

分県登山ガイド「大阪府の山」(山と渓谷社)著者の岡田知子が
ご案内する登山教室。
のんびり、ゆるゆると山に登ります。

2021年9月9日(木) 迷岳の神秘的な二重山稜を歩く

2021-09-15 17:00:31 | 人数限定登山
迷岳と言えば、奥香肌温泉スメール手前の唐谷沿いに進み、クサリやロープが設置された
岩場をよじ登って稜線に取り付き、急登のやせ尾根をたどるルートが知られています。
今回は八知山林道を通って標高を稼ぎ、緩やかな尾根道を歩くルートを選びました。
八知山林道は未舗装のダート道なので、四輪駆動車がおすすめです。



登山口。








美しい雑木林です。










ブナの木もあります。







尾根に着くと、南側の景色がよく見えます。








奇妙にねじ曲がったブナの枝。








稜線上にある台地・桃の木平。テント泊したら気持ちよさそう。








尾根を歩いているとは思えない景色が広がります。








コケもみずみずしい。








複数の稜線があると分かりやすい場所。二重稜線は線状凹地とも呼ばれるそうです。







白い岩々も印象的。








展望岩よりも、ちょっと先の裸地からの方が眺めがいい。








線状凹地には湿気が溜るのか、岩にコケが生えています。








霧が出て幻想的になってきました。







まん丸なコケを見つけました。可愛い!










迷岳(1308.7m)山頂に到着。山頂付近にかかっていた雲の中に入ってしまったようで、あたりは
真っ白です。








同じ道を戻ります。稜線にはシロヤシオの古木が多く、花や紅葉の時期に来てもよさそう。








ノミノツヅリ(ナデシコ科ノミノツヅリ属)かな?小さくて白い花っていっぱいあるから分からない。

下山後、奥伊勢フォレストピアで温泉入浴してから、道の駅大台で買い物しました。

美しい二重稜線を持つ迷岳ですが、この稜線と木梶山の稜線に風力発電施設の建設計画があるらしく、
のんびり歩きを楽しむことができるのはあと何年もないかも知れません。ブナやシロヤシオやコケが
きれいなのになあ。もったいないなあ~。
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2021年9月7日(火) 三徳山三佛寺奥院 投入堂参拝登山

2021-09-15 15:16:03 | 人数限定登山
長年憧れ続けた、「日本一危険な国宝」「死ぬまでに見ておくべき100の建築の一つ」とされる、
三徳山三佛寺奥院の投入堂を、ついに訪れました。









本堂。








境内にこんな立札が。








立札の場所から見上げると、「ホンマや!建物が見える!」「あんな場所まで行くんやー!」








参拝登山するための条件がたくさんありますが、登山の恰好だとほぼ合格です。ただし、
山スカートは禁止。履いてきちゃった場合は、スカートの部分をめくりあげて、短パン
みたいにしましょう。

参拝登山中の水分はOKですが、食べ物は禁止です。







サンダルやパンプスの人は、わらじを購入できます。なんと、ともちゃんが大好きな画家、山口晃さんの
イラストが!








宿入橋を渡るとすぐに岩場出現。ここを登れなかったら戻れということね。








役行者像が送り出してくれます。








木の根が入り組んだ急斜面。フツーの人はびっくりするかもしれませんが、山ではよくある道なので
「根っこさんありがとう!」という気持ちで登ります。








ところで、道端に咲くヤマジノホトトギスがどれもすごく立派で花が多いんですけど、これも、ここが
パワースポットだから?








こんな標高でもブナが生えてます。










クサリ坂を登ると文殊堂があります。










舞台造りの文殊堂と地蔵堂。靴を脱いで廻り縁を歩くことができます。手すりはないので、落ちないように!







クサリの付いたトラバース道もあります。







地蔵堂。本堂の前から見上げた建物です。ここにも靴を脱いで上がることができます。







鐘楼堂の釣鐘は、重量推定2トン!こんな高い場所まで、どうやって持ち上げたんでしょう???








岩のやせ尾根は馬の背と呼ばれています。この後牛の背と呼ばれる地形になります。








納経堂を過ぎると、洞窟に突っ込まれたような建物、観音堂が現れます。元結掛堂の前を通り過ぎ、岩壁を
回り込むと・・・。








ついに!投入堂に到着しました!感激!!!








嬉しくて、つい自撮りしちゃいました。








事故の起きやすいのは下山時なので、さらに注意深く下山します。







トチの実が落ちてました。お寺近くの土産物店に、とち餅があったので、このあたりの名物なのかな。








可愛らしいクチベニタケも見つけました。







事故もなく、無事に参拝登山を終えることができました。

受付所でいただいた、天台宗の僧侶・元三大師(がんざんだいし)が鬼の姿になって疫病神を
追い払った時の姿、角大師のお札は、家の中に貼っておくといいそうです。北向きは✖。東向きが
ベストだとか。1年たったらどこかのお寺に納めましょう。

元三大師を祀るお堂・元三大師堂は比叡山にあります。







三朝温泉後楽で入浴してから、道の駅で鳥取の梨を買って帰りました。












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2021年9月4日(土)~5日(日) 木曽駒ケ岳で見た植物たち

2021-09-14 22:39:54 | 人数限定登山


ウメバチソウ(ニシキギ科ウメバチソウ属)。雨に濡れて、花びらが透明になりかけてます。








トウヤクリンドウ(リンドウ科リンドウ属)。1日目は固く閉じていたつぼみも、2日目には開いていました。








コマクサ(ケマンソウ亜科コマクサ属)。夏の花、高山植物の女王が、2株だけまだ咲いてくれていました!







ハイマツの実。紫色の小さな球果(マツボックリ)は1年目、緑色の大きな球果は2年目のもの。つまり、
ハイマツの実は、2年かけて熟すそうです。








イワベンケイ(雌株)(ベンケイソウ科イワベンケイ属)。








ミヤマアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)。








クロトウヒレン(キク科トウヒレン属)。








ミソガワソウ(シソ科イヌハッカ属)。









クロマメノキ(ツツジ科スノキ属)の実。和製ブルーベリー。








サクライウズ(キンポウゲ科トリカブト属)。







ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属)。








ヨツバシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク属)の咲き終わったがく片。筒状のがく片は壺状になり、
実(蒴果)ができるそうです。まるで別の植物に見えますね。








オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)。








ナナカマド(バラ科ナナカマド属)の実。








チングルマ(バラ科ダイコンソウ属)の綿毛。ふわふわ~!








ネバリノギラン(キンコウカ科ソクシンラン属)。

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2021年9月4日(土)~5日(日) 木曽駒ケ岳で山小屋宿泊体験

2021-09-14 21:17:38 | 人数限定登山
今回の参加者は、山小屋に宿泊するのが初めての人が大半。あまり歩かず、気楽に宿泊体験するには
うってつけのコースです。



初日はあいにくの天気。ロープウェイから降りると、千畳敷は濃霧でした。本来なら小一時間千畳敷を
散歩するなどして高所順応するのが理想。思ったより雨が降っておらず、風も強くないので、天気が
マシなうちに山小屋に入ってしまおうと歩きだしました。







霧が濃すぎて、千畳敷の広さも分かりません。ただひたすら登り続けます。








強い雨に遭うことなく、1時間ほどで宝剣山荘に到着しました。








夕食は地元名物のソースカツでした。野菜も食べられて嬉しい献立です。








さすがにこの天気で宿泊する人は少なく、広い部屋を好きなように使うことができました。
コロナ感染対策のため、インナーシーツや、枕を覆うタオルなどが必須です。

布団を敷く頃に、外では激しい雷雨が。「いいタイミングでチェックインできたねー!」







雷がひどいので、早めの消灯となりました。深夜には嵐もやんだので、うるさくて眠れないということは
ありませんでした。

雲が多くて日の出は見られなかったけど、美しい朝焼けを見ることができました。







宝剣山荘の朝食。








2日目は晴れたり曇ったりの天気。晴れると暑いし、曇ると肌寒いという感じでしたが、昨日の天気より
100倍マシ!まずは中岳(2925m)山頂で、とびっきりの笑顔。








木曽駒ケ岳(2956m)でも晴れたり曇ったり。「青空が見えた!」と振り向くと「あ、ガスが出た!」
というような具合。それでも、なんとか景色を楽しむことができました。








乗越浄土から見下ろす千畳敷カール。「昨日は、こんなところを登ってきたのねー!」「全然分からなかった」
「もしルートが見えてたら、登る気が失せてたかもしれない」などと言う皆様。こんどは転ばないよう注意して
下山しましょう。








剣ヶ池まで下りて、千畳敷カールを見上げます。昨日は見られなかった高山植物もたくさん見られて、
いい登山日和でした。






下山後、元祖光前寺そば やまだや保翁で、二八そばをいただきました。






天ぷらはサクサク、そばもおいしく、ボリュームたっぷり。おなか一杯になりました。りんごの天ぷらが
付いていて、ちょっとしたスイーツになっていました。







腹ごなしに、光前寺の境内を散策。ここの石垣にはヒカリゴケが自生しています。スギの巨木もたくさん
あり、境内に川も流れていて、周囲とは比べて格段の涼しさ。命を懸けて怪物を退治したという犬の早太郎
伝説もあるお寺です。このお寺、お気に入りの場所になりました。

露天こぶしの湯でさっぱりしてから、駒ケ根ファームスでお土産を買い、
帰途に就いたのでした。



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2021年9月1日(水) 「京阪神からの日帰り限界登山」シリーズ(?!) 行仙岳・笠捨山

2021-09-02 23:42:37 | 人数限定登山
本日は、大峰奥駈ルート上にある行仙岳と笠捨山に登ります。下北山村の白谷トンネル登山口から登ることで、
日帰り登山が可能になるのです。








その代わり、稜線までは鉄の階段地獄!まだ残暑が厳しいのでヒイヒイ言いながら足を運びます。








道端に咲くツルリンドウ(リンドウ科ツルリンドウ属)が、苦しさを慰めてくれます。








ミヤマウズラ(ラン科シュスラン属)もひっそりと咲いていました!花の形がウズラに似てるからと
思ったら、斑入りの葉がウズラの羽の模様に似てるからなんだって。







これがミヤマウズラの全体像。花がピンボケになっちゃった。








稜線(すなわち奥駈道)に出ると、涼しい風が吹いていて、身体が楽になりました。ほどなく行仙岳
(1227.3m)に到着!








秋が近いせいか、目につくキノコの種類が増えてきました。さて、これは何だろう?イグチ科のキノコの
老菌?









ツキヨタケもたくさん出てました。








目指す笠捨山が見えてきました。








行仙宿の小屋に到着しました。道中、こういうきれいな小屋があると助かります。








八大金剛童子にはヒノキの大木があります。樹齢500年くらいかな?長い間、奥駈道を往来する人々の
姿を見守ってきたんでしょうね。








幹に抱きついてパワーをもらいます。








変形ブナ。綿向山の幸福ブナの話をすると、一人のお客様が地面との間の隙間を見事にくぐり抜けました。
帰りにロト6でも買ってくださいねー!








ちょっとした岩場もあります。気を抜かず歩きましょう。








いくつかの「にせピーク」を越えて、やっと笠捨山(1352.7m)に着きました。西行法師がこの山に
着いた時、あまりの寂しさに笠を捨てて逃げたとか、越えてきた峰々に感激して笠を捨てたなどという
山名の由来があるそうです。あまりのしんどさに、「やっってられるかー!」と笠を投げたわけでは
なかったのね・・・







行仙宿から山彦補給路を下りました。行仙宿の小屋や、奥駈道を整備している「新宮山彦ぐるーぷ」の補給路です。








水場でのどを潤し、汗でべたつく手を洗ったあと、未舗装林道に下りてきました。8月の長雨で中止続きだったせいで、
久しぶりにしっかり歩きました!





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