ともちゃんの のんびり登山教室

分県登山ガイド「大阪府の山」(山と渓谷社)著者の岡田知子が
ご案内する登山教室。
のんびり、ゆるゆると山に登ります。

2015年5月20日-21日 日本三大渓谷の秘境 大杉谷を歩く (1日目)

2015-05-24 16:00:36 | 人数限定登山


(メイン写真: エメラルドグリーンの水を釜にたたえる堂倉滝)





2004年の豪雨による崩落で通行不能となっていた大杉谷が、昨年、10年ぶりに全面復旧しました。

あのエメラルドグリーンの渓谷にまた会いたくなって、1泊2日のプランを立てたところ、M原さんと
O里さんが参加申し込みしてくださいました。元々は19日‐20日の予定でしたが、19日が雨との予報で、
急きょ1日ずらしてもらうことにしました。幸い、お二人とも都合を合わせてくださったので、絶好の
天気の中、出発することができました。


集合場所の橿原神宮前駅で、先輩ガイドのU炭さんとばったりお会いしました。
「どこへ行くの?」
「大杉谷です。」
「17日に一人落ちて死んでるで。気イ付けや。」

と、思いっきりビビらされました。通行不能になる前でも、年間3~4人が死亡していたのは知って
いて、ヘルメットもロープも用意していましたが、さらに緊張します・・・。






まずは車で大台ケ原へ。日出ヶ岳手前の展望台からは熊野灘が見えました。大台ケ原には何度も来ていますが、
ここまでくっきりと海が見えたのは初めてです。







日出ヶ岳山頂。いやあ、実にいい天気だ!






三角点で記念写真。






シャクナゲ平に向かって下りていきます。今年はシャクナゲの裏年らしく、咲いている花を見つけるにも
苦労します。例年ならシャクナゲ坂はピンクのトンネルになるのになあ。






粟谷小屋。ホスピタリティがいいと評判の小屋ですが、今回は泊まらず、トイレだけお借りしました。






林道から山道に再び入るところで、Mr.Dashと一旦お別れ。明日には大杉谷登山口まで車を廻して
くれます。






ひたすら下って、堂倉滝が見える吊り橋に出ました。ここで念のためのヘルメットとハーネスを着けて
もらいました。こんな格好で大杉谷を歩いている人は他にいないでしょうが、ともちゃんは「ビビりの
ガイド」なんで辛抱してくださいね。







危険個所にはほとんど全て、丈夫な鎖がついているので、安全といえば安全なのですが、それでも
落ちたら死ぬことに変わりはありません。慎重に歩きましょう。






光滝が見えました。このあたりは崩落が特に激しかったそうで、吊り橋は土台ごと流され、はるか下流で
見つかったとか。






崩落地を、ペンキの印を追いながら通過します。






崩落地を抜けると、美しい淵が迎えてくれました。誰の言葉か忘れましたが、渓谷の美しさを表現する
のに、「大杉グリーン」と「大峰ブルー」というのがあるそうです。確かに、大峰の前鬼川と比べて、
緑色が強いような気がします。
「バスクリンを溶かしたお風呂みたい。」と言うと、
「先生ったら、そんな安っぽい例え方をして」とO里さんにたしなめられました。
「じゃあ、何と表現したら?」
「上等なバスクリン!」
「クリームソーダのクリーム無し。」
・・・結局、身近な安いものにしか例えられない3人でした。







七ツ釜滝。思ったより時間がかかり、薄暗くなってきました。






途中から腿が攣って、痛みをこらえて歩くM原さんに、ショートロープでサポートしました。
「ポチになった気分」と冗談を言いながら、がんばって足を進めます。真っ暗になる前に、何としても
桃の木山の家に到着したいものです。「慌てず、急いで」前進します。






痛みに耐えて、がんばって歩いてくださったおかげで、明るいうちに山の家に到着できました!(写真は
次の日の朝に撮ったもの。)日没時刻が遅かったのも幸いでした。






今日の健闘を讃えあって、「かんぱーい!」
この1杯のおいしかったことといったら!!!







夕食の内容。トンカツとエビフライという揚げ物揃い。「三重県で、名古屋の文化圏だからカツとエビフライ
なのかしら?」それはともちゃんにもわかりません。それに、ソースカツとちゃうし。







贅沢にも、個室を使わせてもらいました。(1室2000円プラス。)おかげで静かに快適に眠ることができました。

お風呂もあり、石鹸やシャンプーは使えませんが、汗を洗い流してさっぱりすることができます。




消灯は8:30とうことなので、早々に布団を敷きました。M原さんの腿にテーピングをして、布団に潜り込んだら
すぐに寝息を立てた3人でありました。



深夜0時ごろ、雨音で目を覚ましました。え?!ウソ?!天気予報でも雨が降るなんて言ってなかったのに。
しばらくすると、雷まで聞こえてきました。うわー!明日、足元が濡れてたらいやだなあ。M原さんとO里さんは
この雷音を聞いて、さぞかし不安になっているだろうなあと耳をすませると、グーグーというイビキ。
その後、深夜1時ごろにも雷が鳴ったのですが、どなたも目を覚ますことがなく、熟睡できたみたいで
ひと安心です。


(その2 へ続く→)


                  

今後の講座の予定です。


どの講座も、4月から半年単位でのお申し込みとなります。
(1講座5000円で、各講座ごとのお申し込みもできます。)


講習費 6回 30000円 (保険料、連絡費用、資料代金を含む)
    講師の都合で中止した場合は、1回分の講座料金5000円をお返しいたします。


受講をご希望の方は、左の「メッセージを送る」からお申し込みください。
詳しい資料をお送りします。



[ 週末日帰り登山教室 ]

4月25日(土)   [曽爾] 屏風岩、住塚山 … イワカガミやヤマツツジなど春の花をめでる 終了

5月23日(土)   [道場] 鎌倉峡から奇岩の百丈岩 … 沢沿いの道でトラバース技術を習得

6月27日(土)   [箕面] 谷山尾根から勝尾寺南山、医王岩 … ガイド本にもない、通好みの里山歩き

7月25日(土)    [六甲] アイスロードから六甲山YMCA … バーベキューパーティで暑気払い

8月22日(土)    [六甲]  石楠花山からトゥエンティクロス … 渓流の石飛び道を歩く

9月26日(土)    [河内長野]一徳防山、タツガ岩 … 岩湧山前衛の、好展望の岩山歩き



[ のんびり山歩(さんぽ)の会 ]

4月9日(木)     [北摂]花より団子?! 桜の名所五月山とインスタントラーメン発明記念館終了

(※ 施設予約の都合上、受講のお申し込み4月2日(木)までに、また、欠席のご連絡は前日までにお願いします。)


5月7日(木)(第1木曜日) [河内]飯盛山から「のざきまいり」の参道を歩く 終了

(※ のざきまいり : 元禄時代より慈眼寺に伝わる行事。期間中JR野崎駅より、お寺までの参道に
300もの露店が並び、さまざまなイベントもあって全国各地からの参詣者で賑わいます。)



6月11日(木)    [奈良] 花より団子Part2!矢田丘陵を歩き、矢田寺であじさい弁当をいただく

(※ 施設予約の都合上、受講のお申し込み6月4日(木)までに、また、欠席のご連絡は6月8日(月)までにお願い
します。)


7月9日(木)     [生駒] アジサイをもとめて、山頂を踏まない登山

8月6日(木)     [滋賀] 八幡山下山後のお楽しみ 近江八幡のまち歩き

9月10日(木)    [奈良] 伊奈佐山 榛原の里山を歩く



[ともちゃんガイドの“先着5名様限定”登山企画 「マックスD5」]

  

3月17日(火)    [三重]伊勢山上、スリルたっぷりの行者道をゆく終了
          


4月2日(木)     [鈴鹿]霊仙山 春を告げるフクジュソウを観に行く 中止



5月12日(火)    [鈴鹿] 焼尾山、三国岳  シャクナゲ群生地を行く 中止


5月19日(火)~20日(水) [大台] 日本三大渓谷の秘境 大杉谷を歩く終了
               
         



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