殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

日帰り旅行

2020年10月14日 06時56分58秒 | みりこんぐらし
5日のユリ寺料理が済んで、1日おいた7日。

同級生の友人けいちゃん、マミちゃんと3人でドライブに出かけた。

いつもの5人会のメンバー、ユリちゃんは多忙のため

モンちゃんは白内障の手術のために欠席。

モンちゃんは緑内障だが、今回は白内障の手術をするという。

だから3人で行くことになった。


ドライブは、マミちゃんの発案。

今の車を廃車にして新しく買い替えるので

廃車記念のドライブに行こうと言い出した。

しかし前日になって車のエアコンが壊れたため

けいちゃんが車を出すことになった。


行く前は、ユリちゃんの嫁ぎ先のお寺をサプライズ訪問した後

街へ出て散策しようか…などと言っていた。

しかし2人は直前になって

料理を作らされるかもしれないと心配を始める。


のこのこユリちゃんの所へ行ったら、飛んで火にいる夏の虫。

「せっかく来たついでに晩ごはん、お願いできないかな?」

ユリちゃんに両手を合わせてそう言われたら、断れないと言うのだ。

「散策どころじゃあれへんわ。

遊びに出たのに、台所で1日が終わってしまうって悲しいやん」

「なんかね〜、一生懸命やっても当たり前みたいで反応が薄いし

ちっとも楽しくないんだもん。

あ、ここだけの話にしてよ」

2人も、私とほぼ同じ気持ちだったらしい。

優しくて気配りのあるユリちゃんが、ビジネスとなるとパッと変わって

お人好しを利用する…そのギャップに疑問を感じているのだ。


このお人好し利用説だが、お寺の側から見ると違う。

ただの友だちや知り合いが

何かのきっかけでお寺のために働くようになることを

お寺側は「変化(へんげ)」と呼び、御仏が下す人事の扱いだ。

よって御仏に選ばれ導かれた我々ヘンゲは

むしろ有難いと喜ばなければならないらしい。

近年になって両親を亡くし

初めて仏事に関わるようになったけいちゃんやマミちゃんに

そこら辺を理解しろというのは無理だと思う。


2人には話してないが、私なんて一昨日作ったばかりだ。

知らせなかったのは、11日の日曜日にユリ寺の行事が控えているから。

その日は、この3人で出動する予定。

嫌気がさすだろうから、5日のことは言わないと決めていた。



ともあれドライブの行き先は、最近できた山間部のカフェ。

それから道の駅に寄るプランに決定。


当日、私はすっかりそのつもりで

迎えに来たけいちゃんの車に乗り込む。

すると、けいちゃんが言うではないか。

「あのな、カフェやめて、出雲大社行かへん?」

「出雲大社ぁ?」


先にけいちゃんと落ち合い、後部座席に乗っていたマミちゃんも言う。

「今日はユリちゃんがおらんじゃん。

ユリちゃんがおったら、神社は行かれんじゃん。

このメンバーだからこそ行ける所がいいって、さっき話したんよ」


もちろん、ユリちゃんがいれば楽しい。

モンちゃんもいれば最高だ。

しかしユリちゃんが行くとなると、場所が限られる。

お寺の嫁ユリちゃんは、宗派の掟で神社の参拝ができない。

檀家は自由だけど、住職夫婦はダメなのだ。

そこで今回はユリちゃんの欠席をプラスに考え

出雲大社へ行くことになったのだった。


私は義母ヨシコに電話をかけ、帰りは夜になると告げる。

私も行き先の大幅な変更にびっくりしたが、ヨシコもびっくりしていた。

それから夫に電話して、夕飯はお好み焼きをテイクアウトするよう頼む。

夫は快く引き受け、「たまにはゆっくりして来いや」と言った。


途中で道の駅に寄りながら、約3時間後には出雲大社へ到着。



けいちゃんもマミちゃんもお出かけ好きなので

慣れた足取りでスイスイ歩くが

家にばかり居て身体がなまっている私は

駐車場から本殿までが果てしない道のりに思えた。

もうね、足どころか股関節からガクガクしそう。


出雲大社へは20年ぶりぐらいに来た。

参道が綺麗になっている。

食べ物屋、土産物屋が立ち並び、スターバックスまであって驚いた。

平日だしコロナ中だしで、人出は少なかったが

そこそこの人数はいたように思う。


昼ごはんは、名物の出雲蕎麦と決めていた。

出雲蕎麦は、殻付きのまま挽いた黒っぽい蕎麦。

たいてい赤い三段の小鉢に小分けして盛られ

薬味と蕎麦つゆをかけて食べる。


出雲蕎麦の店はたくさんあり、どこにしようか迷ったが

新しくなった参道にある、福一という店に人が多そうなので

そこに決めた。

この店、私の記憶が確かなら、奥出雲と呼ばれる山あいにあるはず。

ずいぶん前に一度行ったことがあるが、なかなかの有名店らしく

県外ナンバーの車やバイクがたくさんあった…

出雲蕎麦にしては細くておいしかったけど

とりわけ天ぷらがおいしかった…

などと話していたら、そこの支店だった。



やっぱり天ぷらが、喧嘩を売るかのごとくパリパリでおいしかった。


福一を出ると、斜め向かいには有名な老舗旅館、竹野屋。



ここはシンガーソングライター、竹内まりやの実家である。


「何だか素敵〜」

「泊まってみた〜い」

2人が言うので

「旦那は昔、泊まったことあるわ」

ついそう言ってしまう。

「旦那さんだけ?夫婦じゃなく?」

と聞くので、一緒に泊まったのは愛人だと答えたら、びっくりしていた。


そうなのだ。

最初の公的な浮気相手、ナースのマユミは島根出身。

公的というのは、みりこん浮気辞典によると

結婚後から始まった関係であり

その関係が、我々妻子に直接的影響を及ぼした状況を指す。


そのマユミが正月に帰省する時、夫が実家まで車で送り

大晦日の参拝客で賑わう出雲大社に寄ったのだ。

この子らに、具体的な話をしたのは初めてかも。

かなり引いている。

旅の開放感で、うっかり口を滑らせるんじゃなかった。


でも言ってしまったんだから、仕方がない。

そこでダメ押しのエピソードを披露。

「でさ、出雲大社でおみくじ引いたら2人とも凶が出て

験直しにもう1回引いたら、また凶だったんだってさ」

やっぱり霊験あらたかなんじゃわ…

来て良かった…

しきりに感心する、けいちゃんとマミちゃんだった。


それから出雲大社を出て、車で数分の島根ワイナリーへ。

子供たちが小さい頃、少年野球の旅行で訪れたきりだったと思う。

お土産を買って帰路についた。

私のお目当、彩雲堂の「若草」という和菓子は売り切れだったので

ヨシコの好物、あごチクワを買った。

あごとは、トビウオのことである。


お酒好きのマミちゃんは、車で隣市の自宅まで帰るので

ワインの試飲ができない。

そのため私に試飲させて、ワインを買った。

あてにしない方がいいと思う。

けいちゃんはドライフルーツを買っていた。

楽しい1日だった。
コメント (4)
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