![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/96/03d07cfa2a34ba9ff5ea409763f53e4e.jpg)
2日目に現れた暴漢は、以前からたびたびトラブルを起こしていたそうで
住所氏名はすぐに判明した。
我々は選挙活動の合間に再び警察署に呼ばれ
10枚の顔写真の中から男を当てるクイズをした後
調書の清書に立ち会った。
10人の男性の写真は免許証のものと思われる。
問題の男らしき写真は、幼さの残る10代のものらしく
私の見た30代半ばの男だと、はっきり断言できない。
免許はもう流してしまって、最近の写真が無かったようだ。
先に写真クイズをやった候補やナミ様から
「7番」と聞いていたので、7番と答えた。
署を出て、一刻も早く街宣活動に戻らなければならない。
グズグズ考えている暇は無いのだ。
民主主義を守るとは、時間をロスすることらしい。
男は3日目に、別の選挙カーのウグイスからマイクを奪ったそうだが
じきに返したので、警察沙汰にはならなかった。
彼が蹴ったこちらの車に傷は無く、ナミ様が男のツバを浴びた程度で
大きな被害が無いため、今回の事件は本人への厳重注意で終わった。
選挙戦は中盤に入った。
ナミ様は相変わらず、リポビタンDとのど飴、お勉強がお友達。
しかも暴漢事件のショックにより、お声が出にくいときたもんだ。
二期目は大きく票が減るというジンクスに備え
万を辞してお迎えした、プロのはずのナミ様に
候補は「くノ一」というニックネームを付けた。
その由来が、古式ゆかしいヘアスタイルからなのか
静かに潜伏する様子を指してのことなのかは知らない。
「そのうち隠し手裏剣が出るでしょう」
候補はそう言って笑うのだった。
ナミ様の実力発揮を気長に待つという意味なのか
候補のいつもの毒舌なのかは知らない。
10分しか持たなくても、ウルトラマンの3分よりマシ。
貴重な10分を有効活用するには…
そんなことを考えながらの興行も、また一興。
わたしゃ、長持ちだけがウリでござんす。
あとさきナンボでもしゃべりまっせ!
そもそもプロとアマの違いは何ぞや。
私にもよくわからない。
資格がいらないし、段や級も無いのであいまいだ。
プロと名乗るメリットは、ウグイス本人に
いささかのハクがつくことであろう。
他に仕事を持たず、選挙があればすぐに駆けつける体制を保つのもプロだろうし
技術的に優れた人や、多くの選挙をこなした経験豊富な人もプロと呼ぶ。
痩せても枯れてもウグイス稼業だけで食べている人もプロだし
ナミ様のように、組織から派遣されるシステムによってプロと呼ばれる場合もある。
ともあれ自分がプロと言い張ればプロになれる自称の世界…
それがウグイス業界である。
私は正真正銘のアマチュア。
滅多にやらない、ウグイスで食べていない
組織に属さない単身など、アマの条件を満たしている。
しかも私は仕事を選り好みする、最低のウグイスだ。
遠いのは嫌、長いのも嫌、暑いのも寒いのも嫌。
お金のために、誰かれなく政界へ送る手伝いをするのも嫌。
依頼があったらどこへでも駆けつけ
どのような人物であろうと全力で応援するのがプロだろうから、ほど遠い。
しかし最大の理由は、ウグイスの収入による税金を
納めていないからである。
たまにしかやらないので当たり前ではあるが
この定義だと、プロを名乗る人の大半はアマチュアになると思う。
税金が登場したついでに書いておくが、ウグイスやドライバーのギャラは
税金から出ている。
日当の上限は、1人1日につき1万5千円までと決まっている。
人件費を始め、選挙カーのレンタル料やガソリン代、選挙事務所の家賃
看板、ポスターなどの制作費、選挙期間中の食材費に至るまで税金だ。
それらの諸経費は通常、立候補者が立て替えておき
選挙後、諸経費の申告書と領収を選挙管理委員会に提出する。
経費には項目別に上限があり、選管で認められれば
約1ヶ月後に税金からバックされる。
ただし得票数が規定に満たなかった立候補者は
選管に預けた供託金を没収されると共に、諸経費も戻らない。
勝手に立候補したんだから、自腹でやれば?
多くの人がそう思うだろう。
しかしそれだと、金持ちしか議員になれない。
投票権と同じく、有権者に立候補の権利があるのが民主主義である。
人は消費税や自動車税など、財布から出るのが見える税金に注目しがちだが
選挙にも莫大な税金が使われているのだ。
資金不足の立候補者は、諸経費がバックされるのを待って
人件費を支払うこともある。
しかしウグイスのギャラぐらいは用意して選挙に臨むのが
一応の常識とされている。
資金が潤沢な立候補者は、あらかじめ秘書や選挙ブローカー
または後援会長などに、まとまったお金を渡して全てを任せる。
タチの悪いブローカーだと、ギャラが安いことがある。
奥さんが全部握って、米一粒にも目を光らせる所もある。
そんな取り巻きしかいない候補は、たいてい3期目あたりで落選したり
欲を出して上を狙い、やはり失敗して政界から去ることが多い。
つまりウグイスは、税金でさえずる。
私がライバル心や嫉妬などの
個人的感情を優先するウグイスを軽蔑するのは
ひとえにギャラの出処に対する敬意からだ。
その点、ナミ様は非常に謙虚で穏やか。
協調性はウグイスにとって、一番大切な才能である。
住所氏名はすぐに判明した。
我々は選挙活動の合間に再び警察署に呼ばれ
10枚の顔写真の中から男を当てるクイズをした後
調書の清書に立ち会った。
10人の男性の写真は免許証のものと思われる。
問題の男らしき写真は、幼さの残る10代のものらしく
私の見た30代半ばの男だと、はっきり断言できない。
免許はもう流してしまって、最近の写真が無かったようだ。
先に写真クイズをやった候補やナミ様から
「7番」と聞いていたので、7番と答えた。
署を出て、一刻も早く街宣活動に戻らなければならない。
グズグズ考えている暇は無いのだ。
民主主義を守るとは、時間をロスすることらしい。
男は3日目に、別の選挙カーのウグイスからマイクを奪ったそうだが
じきに返したので、警察沙汰にはならなかった。
彼が蹴ったこちらの車に傷は無く、ナミ様が男のツバを浴びた程度で
大きな被害が無いため、今回の事件は本人への厳重注意で終わった。
選挙戦は中盤に入った。
ナミ様は相変わらず、リポビタンDとのど飴、お勉強がお友達。
しかも暴漢事件のショックにより、お声が出にくいときたもんだ。
二期目は大きく票が減るというジンクスに備え
万を辞してお迎えした、プロのはずのナミ様に
候補は「くノ一」というニックネームを付けた。
その由来が、古式ゆかしいヘアスタイルからなのか
静かに潜伏する様子を指してのことなのかは知らない。
「そのうち隠し手裏剣が出るでしょう」
候補はそう言って笑うのだった。
ナミ様の実力発揮を気長に待つという意味なのか
候補のいつもの毒舌なのかは知らない。
10分しか持たなくても、ウルトラマンの3分よりマシ。
貴重な10分を有効活用するには…
そんなことを考えながらの興行も、また一興。
わたしゃ、長持ちだけがウリでござんす。
あとさきナンボでもしゃべりまっせ!
そもそもプロとアマの違いは何ぞや。
私にもよくわからない。
資格がいらないし、段や級も無いのであいまいだ。
プロと名乗るメリットは、ウグイス本人に
いささかのハクがつくことであろう。
他に仕事を持たず、選挙があればすぐに駆けつける体制を保つのもプロだろうし
技術的に優れた人や、多くの選挙をこなした経験豊富な人もプロと呼ぶ。
痩せても枯れてもウグイス稼業だけで食べている人もプロだし
ナミ様のように、組織から派遣されるシステムによってプロと呼ばれる場合もある。
ともあれ自分がプロと言い張ればプロになれる自称の世界…
それがウグイス業界である。
私は正真正銘のアマチュア。
滅多にやらない、ウグイスで食べていない
組織に属さない単身など、アマの条件を満たしている。
しかも私は仕事を選り好みする、最低のウグイスだ。
遠いのは嫌、長いのも嫌、暑いのも寒いのも嫌。
お金のために、誰かれなく政界へ送る手伝いをするのも嫌。
依頼があったらどこへでも駆けつけ
どのような人物であろうと全力で応援するのがプロだろうから、ほど遠い。
しかし最大の理由は、ウグイスの収入による税金を
納めていないからである。
たまにしかやらないので当たり前ではあるが
この定義だと、プロを名乗る人の大半はアマチュアになると思う。
税金が登場したついでに書いておくが、ウグイスやドライバーのギャラは
税金から出ている。
日当の上限は、1人1日につき1万5千円までと決まっている。
人件費を始め、選挙カーのレンタル料やガソリン代、選挙事務所の家賃
看板、ポスターなどの制作費、選挙期間中の食材費に至るまで税金だ。
それらの諸経費は通常、立候補者が立て替えておき
選挙後、諸経費の申告書と領収を選挙管理委員会に提出する。
経費には項目別に上限があり、選管で認められれば
約1ヶ月後に税金からバックされる。
ただし得票数が規定に満たなかった立候補者は
選管に預けた供託金を没収されると共に、諸経費も戻らない。
勝手に立候補したんだから、自腹でやれば?
多くの人がそう思うだろう。
しかしそれだと、金持ちしか議員になれない。
投票権と同じく、有権者に立候補の権利があるのが民主主義である。
人は消費税や自動車税など、財布から出るのが見える税金に注目しがちだが
選挙にも莫大な税金が使われているのだ。
資金不足の立候補者は、諸経費がバックされるのを待って
人件費を支払うこともある。
しかしウグイスのギャラぐらいは用意して選挙に臨むのが
一応の常識とされている。
資金が潤沢な立候補者は、あらかじめ秘書や選挙ブローカー
または後援会長などに、まとまったお金を渡して全てを任せる。
タチの悪いブローカーだと、ギャラが安いことがある。
奥さんが全部握って、米一粒にも目を光らせる所もある。
そんな取り巻きしかいない候補は、たいてい3期目あたりで落選したり
欲を出して上を狙い、やはり失敗して政界から去ることが多い。
つまりウグイスは、税金でさえずる。
私がライバル心や嫉妬などの
個人的感情を優先するウグイスを軽蔑するのは
ひとえにギャラの出処に対する敬意からだ。
その点、ナミ様は非常に謙虚で穏やか。
協調性はウグイスにとって、一番大切な才能である。
阿部さんが、またまた莫大な税金を費やして選挙をします。
国の借金って何だろうと思います。
一個人の家だったら破産していて当然なのに国家は湯水のようにつかっても絶対つぶれません。
今から再発後始めての抗がん剤治療、点滴に行って来ます。
腹膜播種、手術は不可能。
ピンと来ないような、思う以上に堪えているような。
でも、みりこんさんの記事はとても楽しみ。
タイミング的に、今解散総選挙に持ち込んでおかないと
あとあと困ったことになるからでしょう。
誰が困るかといえば、政治家であって国民ではない…と。
消費税先送りに隠れて、山積する問題がうやむやに
ならなければいいが、と思いますが、なるでしょうね。
ご主人、心配ですね。
でも復縁した意味もはっきりしましたね。
なんだか雲の上を歩いているような不安定で不思議な気持ち
わかるような気がします。
きっと私もそうなると思います。
くれぐれもすみこはんご自身を大切にしてください。