湖の静水や静かな川の流れでカヌーを漕いで行くときは、実に爽快で自然のふところにいだかれ生きている=生かされている実感を体得します。しかし、川にはそれぞれ個性があります。
あるときは、白波が立つ激流の中を進んで行かなければならないことがあります。ゴウゴウと凄まじい音がだんだん大きくなるような場所があります。目前の岸壁に波がぶつかり、波しぶきが上がっている場所もあります。そのまま進んで行ったら、後から来る波で動きがとれなくなり、波の力でカヌーはもみくしゃにされ、沈(チン=沈没)するかも知れません。さあ、そのとき、その瞬間、如何に状況分析し、行動するか、しないかです。いわゆる「未来予知能力」、さらには「自力解決力」が求められています。
総合的に判断し、
自分のスキルで乗り越えれる!と、決断したとします。それでも、行く先にどんな障害物が待ち受けているかわかりません。これからどんなことに遭遇するのか、頭の中に不安がよぎります。
命やケガなどのリスクを想定し、突進しなけければならないこともあります。危機回避のために何をなすべきか!、被害を最小限にとどめるには・・・。冷静沈着、しかもスピード感をもって対応しなければなりません。進む勇気も、取りやめる勇気も、勇気で、選択肢の一つです。
たとえ仲間と一緒でも、
カヌーをあやつるのは自分自身であり、どんなことがあっても自己責任!です。すなわち、失敗したからとしても、「~のセイ」 「~が」と、責任転嫁はできません。結果については、謙虚にしかも客観的に自らを省み、発展的に次に生かします。まあ、カヌーを通して、人生の危機管理法を体験的に学んでいるのかなーと思ったり・・・。