ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

幻想としての「ギターが上手くなる」から脱出する

2015-10-05 07:31:40 | Weblog

ギターが上手くなる、って何なんだ?
「やっぱり、リズムが大事だから、カッティングですか?」
「スケール練習ですよね?」
「やっぱり、最初はブルースが弾けるようになるべきですね」
「綺麗な音を出すってことですよね」 

どれも悪いことではない、むしろ素晴らしいのだけど、本質的な答えになってない、と僕は感じるんです。

僕が思うに、すべてのことは『レパートリー」に集約されるのでは、と思うんです。 
「あなたは、何が弾けるんですか?」
「これこれという曲が、弾けます」
「聞かせていただけますか?」
「喜んで」
「素晴らしい」(あるいは「ひどいですね」笑。しかし、これを言う人は、とても親しい友達か、初対面なら、付き合わなくていい人かも)
「ありがとうございます」

恥ずかしい思いもするかもしれない。
人に聞かせられて、嬉しいかもしれない。

でも、もっとできることがあったと考えるなら、

「リズムが狂うからカッティングして、鍛えよう」
「スケール練習が不足しているから、やれることが限定されるんだなあ」
「ブルースを勉強しないと、自分の演奏は深みがないな」
「音が汚くて、雑で、恥ずかしかったな」 

と反省し、次にやることが見えてくる。

並んだレパートリーを見て、
「ああ、俺はロックが好きなんだ。」と思ったり、
人は、「ジャズがお好きなんですね。特にケニー=バレル」
とか、言うかもしれない。

いろんな音楽が好きな人も、
一番好きなものは?と自分に問うのは、良いことだと思います。
そして、自分の好きな音楽のルーツを知ること。
それが、自分のプレーを、ご先祖様、守護神のように見守ってくれると思います。
その守護神が、アメリカ人だったりしても。

だいたいエレキギターを持った時点で、
ほとんどの場合、アメリカ音楽研究会に入会したようなものだと思うんです。
僕は、エレキギターは、元々、アメリカ合衆国の民族楽器だと感じているんです。

話が逸れました。
自分のレパートリーを胸に手を当てて考えてみましょう。
幻想としての「ギターが上手くなる」が、現実味を帯びてくると思います。

 

 

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