ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

音楽には案外、根拠がない

2009-03-10 10:43:59 | Weblog
長年、ああしなさい、こうしなさい、
と指導して来た。

リズムが乱れるから、メトロノームで練習しなさい。
音符に表情を付ける為に、時々アクセントをいれなさい。
レガートに音符をつなげよう。

でも、感動的にな音楽にする為にどうすればいいでしょうか?
という問いに対しては、あれこれ言いたいことがあり過ぎて、
言葉にもならない。

まして、これが良い音楽であると言う根拠は?
と聞かれたら、全くお手上げだ。


昨日も「ゆったり聞こえるように弾こう」と、ある生徒さんに言った。

「じゃ、どうすれば、ゆったりきこえるようになるんでしょう」

「レガートに聞こえるように、ピッキングやら、音色のセッティングやら
アクセントやら、弾くタイミングを微妙に前にしたり後にしてみたり、
右手と左手のタイミングをうんぬん、、。」

言ってみたものの、そういう要素を気にしたりしながら、
「ゆったりゆったり」と言い聞かせて、
いろんな事を試してみるしか、結局しょうがないと思うのです。

ギターを弾くと言うのは、非常に個人的なものだと思うので、
本人が気に入ると言う事に非常に幅がある。

だから、走り気味の音源だとか、レイドバックした音源だとか
そういうものをバックに「ゆったり聞こえるように」どう、乗っかってゆくか、
毎日、トライしてみる必要があるんじゃないだろうか。

そこには、案外「根拠」とか「ノウハウ」を離れたところに
「慣れるまで弾け」みたいなところがあると感じるんです。

そこに日々発見がある。

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