深度計予備回路

どこまで行けるか模型生活!
粘土でキャラドールの首をつくろう!
箱模型もつくろう!

凸凹コンビ

2008-11-15 10:47:20 | ボトムズ(模型とか嘘設定とか)
<<うーん、こんなもんで辛抱してください!!!!!>>

ってわけで、鍵爪もついて、だいぶんH級ドッグに、なってきたような気がします。
資料とか、ちっさい設定画と、VTRじゃから、細かいこととかきにしてはいけません。

<<なによりこれは、ラビドリーでも、ストライクでも無い嘘H級ドッグなんですから!!!!!>>

「そのわりに、意固地に爪とかラビドリーを模してますね。」

はっ!乗りかけた船って言うか、ささやかな、チャレンジングスピリッツの小爆発ってやつだよ!<小か・・・・

ちょっとできると、スグにサフ吹く子なんですが、こうしてみると、
だいぶんと不自然感が減ったっていうか、「AGでH級でても、なんかこんな感じの微妙なバランスじゃないか?」的な、
雰囲気になって来た気がして、一人で得心してます。

そしてタカラさんにお願い。

<<突然やる気出して、AGのラビドリードック発売決定とか、もうしばらくしないでください>>

そう・・・・・もうすこしだけ・・・・・・・・<読:郷田 ほずみ


といったわけで、嘘読み物のストックも、だんだん最終回に近づいてきました。
スコープドッグは、あえて書いてないけど、他のATは、結果的に皆書いたわけで、
のこるは、ツヴァークと、ダイビングビートル。
今回は、H級ATと、愛称の良いツヴァークのお話を一つ・・・・

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恐怖の小鬼
星団初の、“実用型”L級AT ツヴァークを、語るとき、その製造組織である秘密結社と、その背景を知っておく事が望ましい。

同結社は、その構成員の大部分が知る由もないまま、謎の知識体である”ワイズマンの操作によって誕生し””ワイズマンの操作によって拡大””ワイズマンの為に存在する”イリーガル組織である。

構造及び規模は今を持って推測の域を出ないが、バララント、ギルガメス両軍内部に、深く浸透し、独自のネットワークを拡大させて、力を増大させていった。

その手段の一つが、パーフェクトソルジャー計画であり、独自のAT開発であった。

PS計画の基礎は、”ワイズマン”によってもたらされ、バララント、ギルガメス当初、両軍の研究施設に委ねられることになる。

人間のもつ身体能力を、そのキャパシティーの限界まで、遺伝子レベルで強化し、
肉体の成長後、戦闘知識を、潜在レベルでレクチャーするといった、キルガメスの進めるPS計画は、
バララントの「機械と人間との融合による強化」より、優れているとされ、百舌鳥の子育ての如く、その、プロトタイプ完成と同時に、
ギルガメス内の”結社の息が掛かった部隊”によって、データーともども奪取された。

その後、PSは、秘密結社と、ギルガメス内の”一部組織”の協力によって、
調整、テスト、そして、プロダクトタイプの製造が、行われることになった。

PSの最終的な生産数は不明であるが、その一部が、内乱のクメンに導入され、破格の戦果をあげたとの記録がある。

ギルガメス内部おける、PS開発においては、同将校ヨラン=ペールゼン氏が、多大な影響を行使している。

氏の謳う、”理想的な最高の戦闘集団の創造”と、秘密結社のPS計画が結託するのは、当然の成り行きとも言える結果であり、
彼の、レッドショルダー部隊と、秘密結社は、非常に近い関係にあるということになる。

もとより、秘密結社の持つ私設軍は、両軍より優秀な兵士を、ひき抜いて、編成される、国境を持たない優秀な戦闘集団である。

ベライダ高地の、秘密養成私設で、ペールゼン氏の暗殺とともに壊滅したと、いわれているレッドショルダー部隊の一部が、
それ以前の段階で、同結社の兵士として、登録、運用されている事は、想像に堅い。

同社は、両軍兵士のヘッドハンティングに留まらず、各国の、難民キャンプから、身寄りの無い子供を集め、
その中から適応能力のある、固体を選別し、養成、訓練を繰り返し、優秀な兵士を、一から作り上げている。

PSの製造は、遠大な時間とコストを必要とする、リスクの高いものであるが、
そこで、研究、確立された、テクノロジーは、一般の兵士育成にも充分応用の利くものであった。
優秀な、兵士で構成される結社内で、更に能力のある兵士を選び、後天的なレクチャープログラムと、薬物を用いることで、
”劣化PS”とも言える超人的な、戦闘能力を、持たせる事ができるのである。

特に、先入観の少ない、難民キャンプから、集められた、子供達は、このプログラムにも、相性が良かったという結果が報告されており、
優秀な少年兵も、多く同社に登録されている。

その少数精鋭の私設軍隊に、配備されるATは、
当初、ブラックマーケットへの流通量が多く、単独の戦闘能力に定評があり、兵士のサヴァイヴァイティーも優れた、
ウッドヘルト製 ATH14に、独自のチューニングを施したものであった。

しかし、結社内に発言力のある、ペールゼン氏が提唱する、
「強靭な装甲も、強力な武装も、最高の機動性とそれを発揮出来るパイロットの前には無力である」といった戦術思想に対し、あまりにミスディレクションであり、
結社は、両軍の兵器メーカーに働きかけ、それに則した独自のAT開発を、暫時押し進めていた。

その一つが、アデルバビッツの設計(もちろん非公式であるが)による、ブラッドサッカー(グラントリードッグ)である
同機はレッドショルダー訓練施設で、テストが繰り返され、一定以上の結果を残し、後のH級ドッグの雛形となった。

更にもう一つが、秘密結社の完全な独自設計であり、
氏の極端な兵器思想に則し、結社の有するオートメーションプラントで、効率よく製造可能な、小型で強力なAT ”ツヴァーク”であった。

この今までに無い新型ATは、ギルガメスのAT技術だけに留まらず、バララント兵器の特質も持ち合わせ、
更にはワイズマンの手によって、青写真のブラッシュアップが、行われている。

ツヴァークは、無駄を極限まで省いて合理化され、小型軽量で生産製に優れた、ハイブリッドモノコック(対レーザーコート加工済みの樹脂と軽金属の複合材)の装甲外骨格に、最高性能のMCを、組みつけ、
高価なクエント素子を制御系に使うことで、常識外れともいえる運動性能を発揮する事が出来た。

結果、当然つきまとうであろう、打たれ弱さには、地上投影面積を抑え、機動性を充分以上に提供する事で補うという、極端なまでにパイロットスキルに依存した、まさに、「ペールゼン理念」の、具現化ともいえる、機体なのである。

ツヴァークの、特徴でもある、極端に短い下肢は、歩行走破性こそ劣るものの、
前述の、地上投影面積において有利であるばかりか、輸送パッケージングに優れる上、
複雑で、重量が嵩む降着機構を必要とせず、グライディングホイール等の補助機動装置無しでのドッグファイトが考えられない現代の通常AT戦において、一切デメリットにはなっていない。

ただし、基本戦闘装備においては、グライディングホイール機構さえ搭載されておらず、全ての補助機動装置は、外的なオプションとなっている。

重複架装による無駄な重量増を、抑えつつ、「作戦活動に合わせた、最善の機動力を得る」という、卓越した発想は、
合理的であると同時に、大変特殊なものであり、
「あらゆる、局面おいて、単機に、一定以上の汎用性、対応力が求められる」とされる、軍の兵器運用に対して、
「常に先攻であり、想定の範囲内で、おこなわれる」結社の作戦運用において、最大のメリットを生むのだともいえる。

オプションは多岐にわたり、整地滑走用のブースター付きグライディングホイルユニットを始め、
砂漠戦用のサンドトリッパー、湿地用のクラッグスキー、雪上稼動用のスノートリッパー等、その全てが、独立した外部内燃機関をもっており、機体に負担を掛けず、安定した、最大の機動力を与えることに成功している。

当然、空間戦闘用のバックパックオプションも、同時開発されており、その気密性能とあいまって、軽戦闘機並の、高い戦闘能力を、発揮する。

ただし、そのメリットを享受するには、通常のATの操縦経験だけでは、全くの役不足である。

低重心とはいえ、軽く、高出力な機体を、グリップさせ、強力に旋回させる為の、適切な重心移動ひとつとっても、非常に高い操縦技能を、必要とする。

携行火器についても、“破壊力は有るものの装弾数に欠ける”ソリッドシューター等の、電磁誘導射出のロケット弾発射機を、好むパイロットが多いのは、
一撃で敵ATを挫傷させ、脆い自機に対する、反撃をゆるさない事が、最大の理由であるが、

それ以上に、ヘヴィマシンガンでは、その発射反動が、デリケートな機体の安定を削ぐケースが多いからである。

一方、こういった形態の機体にして、格闘戦性能は、「推して知る程度」のものと思われがちであるが、
補助機動オプションを、切り離した瞬間から、ツヴァークは、凶暴な小鬼に変貌し、接近戦において、敵パイロットを、恐怖に落としいれるキャパシティーをもっているのである。

極端な機体全高の違いは、一般のATにおける、格闘戦プログラムの補正範囲外であり、非常に対応が困難なばかりか、高性能のMCを持つ、軽量な機体が発揮する、跳躍力、瞬発力は、接近戦においても、あまりに脅威である。

アームパンチ機構こそ、もたないものの、充分に長い腕は、充分なリーチを持ち、インクルードされている、11mm三連機銃を、効果的に用いることによって、凄まじい格闘戦果を、あげることができるのである。

「あらゆる局面において、打たれ弱いといった、機体特徴は、搭乗者のプレッシャーになるが、それを、補って余りある、メリットを、スキルのある者に提供する・・・・・・・・・」

ペールゼン氏が、存命であれば、ギルガメス内で、特殊部隊向けATとしてとして採用される余地も、残されていたであろうが、
氏が暗殺され、高出力で、全てにバランスが良い、H級ドッグシリーズが、次期主力ATとなった現在において、そのポジションの一部でさえ、この特殊で高性能な、L級ATが奪う可能性は、限りなくゼロに、近いであろう。