沖縄のごみ問題を考える

一般廃棄物の適正な処理に対する国の施策と県の施策と市町村の施策を比較しながら「沖縄のごみ問題」を考えるブログです。

浦添市と中北組合の広域処理を考える(予告編9)

2016-01-13 19:17:16 | ごみ処理計画

複数の市町村がごみ処理の広域化を行う場合は、それぞれの市町村に新たな役割分担が生まれます。

したがって、市町村がごみ処理の広域化を推進する場合は、事前にその役割分担がどうなるかを議会や住民に説明して理解と協力を得ておく必要があります。

市町村がこの事務処理を怠ると、広域計画が具体化したときに反対運動の火種になります。

浦添市と中北組合には最終処分場がないので、特に最終処分場の整備に関する役割分担については重要なポイントになります。

そこで、浦添市と中北組合が検討している広域処理に当って、北中城村の役割分担に関する備忘録を作成してみました。

 

原寸大の資料(画像をクリック)

 

北中城村の担当職員が議会や住民に対してどこまで同村の役割分担について説明を行っているかは分かりませんが、常識的に考えれば広域組合における最終処分場の候補地は間違いなく北中城村になります。なぜなら、浦添市と中城村には清掃工場がありますが北中城村にはないからです。

このブログの管理者は、北中城村の担当職員は多分このこと(北中城村の役割分担)については、議会や住民に詳しく説明していないと考えています。

では、中城村の担当職員はどうか?

中城村には現在、中北組合の清掃工場がありますが、浦添市との広域処理を推進すれば同村から清掃工場がなくなるので反対する理由はほとんどなくなります。また、広域組合で最終処分場を整備することになっても中城村が候補地になることはない(北中城村が候補地になる)ことは分かっているので、中城村の役割分担について議会や住民に詳しく説明していなくても問題は発生しないことになります。その意味では、浦添市と中北組合の広域処理については中城村の役割分担が一番少なくなります。

つまり、中城村は浦添市との広域処理を推進することによって、清掃工場や最終処分場の整備に関する事務処理から解放されることになります。そのことに対して反対する住民はほとんどいないと思われます。したがって、住民が反対しなければ議会も反対しないということになります。

一方、北中城村は広域処理を選択することで役割分担が一番多くなります。なぜなら、浦添市には広域施設を整備するための土地が既に確保されているからです。しかし、北中城村は広域処理を選択することによって、浦添市と中城村を含む1市2村を対象にした最終処分場の候補地を探して議会と住民の理解と協力を得なければならないからです。人口約15,000人の村に人口約150,000人を対象にした最終処分場を整備することは容易なことではありません。

このように、浦添市と中北組合の広域処理については、北中城村の議会と住民の理解と協力が最重要課題になります。

※中北組合の管理者は北中城村の村長なので、浦添市との広域処理については北中城村の村長がリーダーシップを発揮しないと、新たな広域組合が設立された瞬間から、北中城村の約15,000人の住民が最終処分場の整備に関する課題を抱え込むことになります。