飼養頭数が初めて千頭の大台を超えた沖縄在来豚アグー=24日、名護市大川
沖縄の在来豚・沖縄アグー豚(純系)の2016年度の飼養頭数が前年度比37・9%増の1247頭となり、07年の調査開始以来、初めて千頭の大台を超えたことが24日までに、県アグーブランド豚推進協議会(会長・池村薫県畜産課長)のまとめで分かった。アグーブランドで出荷された豚の頭数も増加しており、観光需要を中心とした需要の伸びとともに、さらなる生産拡大が期待される。
アグー純系の飼養頭数は07年の601頭から約2倍に増加した。西洋豚と交配させたものを含むアグーブランドで出荷された頭数は6・1%増の3万6633頭となり、同じく過去最高となった。
16年度の豚全体の出荷頭数は31万6638頭で、全体の1割以上をアグーブランドが占めている。県が目標とする21年度の出荷頭数4万5千頭まで、あと1万頭に迫った。
県内では外国人訪日客(インバウンド)を中心に豚肉需要が旺盛で、アグー豚肉を提供する一部店舗では行列ができるほどの人気を見せる。古くから沖縄の食文化を支えてきた物語性もあり、沖縄ならではの食材として人気が高まっている。
県アグーブランド豚推進協議会の池村会長は「生産の増加はアグーブランドが強化された結果だと思う。海外輸出の引き合いも強まっており、協議会発足時の目標である4万5千頭の達成を前倒しで目指す。品質面も兼ね備えた増頭に力を入れたい」と強調した。
(知念征尚)