公民館の外壁に描かれたミンサー模様を紹介する久高唯文美里自治会長=3日、沖縄市の美里公民館
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雨が続き憂鬱(ゆううつ)な気分になりがちな梅雨。
沖縄市の美里公民館では3日、沖縄の伝統織物「ミンサー」の模様が公民館を囲む外壁に描かれた。
屋富祖工業(市美原、屋富祖功代表取締役)の社員らが高圧洗浄機を使って模様を施した、その名も「水あかアート」。雨の日に琉球石灰岩の鮮やかな白がくっきりと映え、道行く人を楽しませている。
公民館入り口拡張のため、外壁の一部を取り壊すと聞いた屋富祖代表。「どうせ壊すなら試しにやってみたい」と高圧洗浄機で模様を描くアートを思い付いた。
以前に左官工事のために特注したが使わずにいたミンサーの型を用い、年月がたって黒ずんだ壁を“洗浄”すると、美しい模様が浮かび上がった。
沖縄市美里は、かつて住民が利用した井戸(カー)や御嶽などの文化財が点在しており、傘を差しての散策にもお薦めと、「水と文化の町の美里にぴったり」とご満悦の久高唯文 美里自治会長。屋富祖代表は「地元の企業として地域に貢献できてうれしい」と笑った。
(下地美夏子)
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三線の胴体飾り(ティーガ)にもミンサーは人気です。
☆ミンサー織りとは
八重山ミンサー(やえやまミンサー)とは、ミンサー織りの一種。
沖縄県八重山諸島の竹富島発祥で、藍色の地に五つの■と四つの■で構成された絣(かすり )模様を特徴とする。
主に帯として使用される。
ミンサーという言葉は「綿(ミン)で織られた幅の狭(サー)い帯」から来たもの。
☆ミンサーに描かれている柄の意味
かつて通い婚の風習があった時代に、想いを込めて、女性から男性に対して贈ったのがこのミンサーだと言われている。
柄の特徴として、五つの■が「いつの」を表し、四つの■が「世」を意味する。
短い横縞を連続させる「ヤシラミ(ムカデの足)」柄は、「足しげく」にちなむ。
よって、「いつの世までも、足しげく私の元に通ってください」という意味があった。
藍を何度も重ねて染めることから、「愛を重ねて」という意味も含まれると言われている。