琉球古典音楽・野村流伝統音楽協会会長の中村一雄さん(73)=那覇市宇栄原、久米島町出身=が25日、国指定重要無形文化財「琉球古典音楽」(各個認定)保持者=人間国宝=に正式に認定された。同日の官報に認定が告示された。中村さんの認定は7月に国の文化審議会(佐藤信会長)が柴山昌彦文部科学相(当時)に答申していた。
県内からの人間国宝は13人目(うち4人は物故により現在は解除)で、芸能分野は8人目。国指定重要無形文化財「琉球古典音楽」(各個認定)保持者は、2000年の照喜名朝一氏と島袋正雄氏(18年死去)以来。県内の芸能分野の保持者は現在、照喜名氏のほか「組踊音楽歌三線」の城間德太郎氏と西江喜春氏、「組踊立方」の宮城能鳳氏、「組踊音楽太鼓」の比嘉聰氏が活躍している。
「琉球古典音楽」は、琉球王国時代に士族が中心となって継承し、現在に伝承される伝統音楽。三線と密接に関わって発展し、箏や笛、太鼓などを伴奏楽器に加えて発展した。三線は「歌三線」と呼ばれ、弾きながら歌う。琉球古典音楽は、組踊や琉球舞踊でも演奏される。
中村一雄さんと日本芸術院賞を受賞した組踊立方の人間国宝・宮城能鳳さんの快挙、功績をたたえ、顕彰する合同祝賀会が29日、午後6時半から那覇市の沖縄ハーバービューホテル(彩海の間)で開催される。会費は6千円で、希望者は誰でも参加できる。問い合わせは琉球新報社読者事業局(電話)098(865)5255(平日午前10時~午後5時)。/【琉球新報電子版】
「うちなーの未来をつくる県産品」をテーマに、第43回沖縄の産業まつり(同実行委員会主催)が25日、那覇市の奥武山公園と県立武道館で開幕する。
27日まで。
屋内展示は午前10時から午後7時、屋外展示は午前10時から午後8時。
490の企業や団体が参加し、それぞれの技術力やアイデアが詰まった県産品を多数出品する。
海洋資源産業の現状や研究成果を伝える「海洋産業展」のほか、スマート農業の県内事例などを紹介する「次世代型農業と地域エネルギー」の展示、県内各地の特産品を紹介する「ありんくりん市」など多彩な出展がある。
会場は一般駐車場がなく、那覇軍港西側の特設駐車場から奥武山公園駅前バス停、奥武山鳥居前臨時バス停をつなぐシャトルバスを運行する。実行委員会は公共交通機関の利用を呼び掛けている。