板に靴をはめるときのカチッという音にかつてないほど高揚した。
数えてみると2年ぶり、人生7回目のスキーである。
滑るという感覚を身体が無性に欲して奥志賀へ。
いつも初心者への後退を痛感するところからスタートするのが、
今回は一本目の滑走からインプットされているのが分かった。
リフトを乗り継ぐと、山並みの後方に新たな白銀の峰々が現れる。
まるで壁のような連なりもあれば、尖った山容も顔を見せるのが信州ならではの山岳風景。
蝦夷富士ことニセコ・羊蹄山のファンになってから久しいものの、
本州の強靭な背骨を感じさせるスケールに思わず息をのんだ。
この冬は日本各地で記録的な降雪のニュースを耳にしたが、
3月に入ってからは溶けるスピードが速いという。
信州中野ICを下りてから奥志賀へと向かう路面も雪は残っていなかった。
二日目と四日目は天気もよく春スキーならではの汗をかいた。
初日に雪が舞ったのはラッキー、三日目は強風でリフトが動かず落胆したが、
膝や太腿を休めることができたのは逆によかったかもしれない。
最後の日はいつも限界へと突き進む。
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