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三浦峠道という三重県は紀北町の三浦と道瀬をつなぐ熊野古道がある.道瀬側の登り口にある広場にオートバイを停めて,三浦峠を目指して歩いていく.鬱蒼と生い茂る常緑樹林帯は,朝早いのでまだ薄暗い.
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山の斜面にはシダが群生していて,緑色の葉が目に優しく映る.辺りはまだ静まりかえっていて,時折,鳥のさえずりが聞こえてくるだけだ.そして,辺り一面,新鮮な朝の空気で満たされている.空気がおいしいというのは,こういう事なのかと思ったりした.
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ところで,三浦峠は標高113メートルということで,そこまで高くない.道瀬側からの登り道は,三浦側よりも険しいと言われるが,涼しい朝の内でもあり,休憩も取らずに進んでいくことができた.そして,徐々に太陽の光が林間から差し込んできて,峠までもう少しだと気付く.
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三浦峠まで,思いのほかあっという間の内にたどり着く.峠は立派な切り通しになっている.大正6年(1917年)に長島・尾鷲間の熊野街道大改修のよって各峠にトンネルが完成するまでは,この道が生活道路として使われていたそうだ.もう100年も昔のことだと思うと,感慨深いものがある.
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三浦峠で少し休憩した後は,来た道を引き返し,道瀬側の登り口まで戻ってくる.オートバイを暖気させながら身支度を整え,すぐ近くにある道瀬海岸まで行ってみることにした.道瀬海岸にはまだ真っ白な太陽の光が降りそそでいた.
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道瀬海岸の沖合には丸島,そして,その後ろに赤野島が浮かんでいる.真っ白な光に包まれた幻想的な光景だった.
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