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季節外れの陽気に恵まれたとある休日,気が付けば2月も半ばを過ぎていた.きっと梅の花が咲いていることだろう.3年前に関西にやって来てから,恒例行事となっている和束町の山奥での梅見へオートバイを走らせた.
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梅の花は七分咲きといったところだろうか.紅白そろってきれいに咲き乱れていた.まるで初めて見るような美しい可憐な梅の花,そして,開花を待ち望むまあるい蕾がとても愛くるしいように思えた.
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時刻は正午を過ぎて間もないが,春を通り過ぎて初夏のような陽気だった.当然,着込んできたジャケットは脱ぎ捨てて,肌着一枚くらいがちょうどいい程だった.規格外の陽気に,額には汗が滲んでいた.
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真冬にあってこのような貴重な暖かな日は,本来であれば,紀伊半島の青い海を見に尾鷲や熊野にオートバイを走らせていたことだろう.しかし,今はコロナ禍であり,緊急事態宣言下にある.
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それにここ最近は,休日でさえも期日に追われる案件があって,まともにオートバイの面倒を見れないでいる.1月中に予定していたタイヤも交換できていないし,チェーンもダルダルに伸びきってしまっている.
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そんな疲弊しきったライダーとオートバイを梅の甘いかおりが癒してくれるのだった.明けない夜はない,あともう少しの辛抱だ.2,3か月後には,きっと大手を振って紀伊半島の青い海,緑の山の中を駆けずり回っていることだろう.
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