梅雨空の下を尾鷲湾に続き,荒船海岸まで足を伸ばす.荒船海岸にはかなり久しぶりの訪問だ.この場所は本当にきれいなので,曇り空の時に訪れるのはもったいないが,天気の都合だけはどうしようもない.
天気は仕方がなくても,荒船海岸と名前が付いているように荒々しい波には期待したいところだ.しかし,この日の荒船海岸は無風で,波はとても穏やかだった.その上,蒸し暑くて仕方がなかった.
ところで,荒船海岸周辺はロケット発射場の建設のために立ち入りが制限されるなど,民家もほとんどなくってしまった.空き家と思われる建屋が何件があったはずだが,今回,全てきれいさっぱりなくなっていた.残っているのは,キャンプ場の形骸だけだった.
それだけでなく,さらに驚いたのは荒船海岸のシンボルでもある素掘りのトンネルだ.以前まではむき出しの岩盤が金網で保護されているだけの荒々しいものだったが,金網は撤去されコンクリートできれいに固化されていた.
いろいろな変化に驚かされつつも,荒船海岸の車道終点までたどり着く.車道終点の前はアーチ状の海岸になっていて,荒船海岸の奥地ということもあり,本当に静かで落ちくところだ.そして,このような岩だらけのところに緑が勢いよく繁殖していることに驚かされる.
車道終点で一休みし,海岸線の道を折り返していく.道中の路面状況も心なしか,よくなっている気がした.この先,トンネルのように荒船海岸がどんどん整備されてしまわないか,不安な気持ちを覚えるのだった.
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