和歌山県の龍神村から奈良県の十津川村を目指して,R425を東へ向かった.ガードレールのない幅員狭小の道が,どこまでも続くのはいいとして,路肩がしっかりしていない所が多々あって,常に不安が頭をよぎるのだった.
比較的あたらしい転落死亡事故発生の看板があった.看板の管轄は,和歌山県の田辺警察署ということだ.これまで走行した奈良県と三重県のR425には,このような注意を促す看板や標識はなかった.しかし,この龍神村区間が,最も危険な道路状況の様に思われた.
ここは,転落の可能性が最も高いと思われる代表的な場所だ.土砂崩れの跡を応急処置して,なんとか道路の体裁だけを整えたような感じがないでもない.オートバイを停めて写真を撮っている間,今にも山側の法面が崩れてきそうで怖かった.オートバイはともかく,ここを自動車で走行するには勇気が必要だ.
そして,いきなり現われる建屋の倒壊跡.何の建屋があったのだろうか.無残にも跡形もなくなっていた.この辺りに集落は一切ないので,何かの作業小屋だったのかもしれない.建屋の残骸の片隅には,数本の若木が成長していた.
道の傾斜は次第に増していき,山を登っていく形となる.コンクリートで固められた法面には,苔が一面に繁茂していた.和歌山県と奈良県の県境,牛廻峠まではあともう少しだ.
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