たまには星空でも撮ろうと思って,久しぶりに三脚を持ち出して,まだ朝早くて暗い尾鷲市内の町をオートバイで駆け抜ける.かなり朝早く出たつもりだったけれど,空はどんどん明るくなり星空どころではなかった.
星空は諦めて日の出を見ることにした.尾鷲湾の南端に位置する行野浦,三重r778のビュースポットまでオートバイを走らせる.ここで日の出まで,コンビニ飯で食事をとりつつ待機した.
三重r778のビュースポットはブログ記事でもたびたび紹介しているので,ご存じの方も多いと思うが,眼下に桃頭(とが)島を見下ろすことができる.まだ朝早い尾鷲湾には,漁船が数多く出港していて,漁船の灯りがちらちら光って見えるのがきれいだった.
ようやく,東の水平線あたりが徐々に赤みを帯びて明るくなっていく.しかし,水平線の上にはまるで山の稜線のような分厚い雲が立ち込めていた.こんな感じの雲は初めてだ.稜線に木が一つ一つあるように見えるのが不思議な感じだ.
上空はすっかり明るくなって,太陽はもう水平線の上に昇っているものと思われた.さすがの太陽もこの山の稜線のような分厚な雲を霧消させることはできなかったようだ.雲がなければ,だるま朝日が見れたかもしれない.
だるま朝日は見れなかったけれど,分厚い雲の上の空が急に焼けてきて,鮮やかなオレンジ色に染まっていくのが美しかった.水平線付近には,大型の船舶が航行していた.船から見える景色は,どんなに素晴らしいのだろうと思ったりした.
太陽はすっかり上空まで昇り,辺りを明るく照らす.夜が明けて,尾鷲湾に朝がやってくる瞬間を見届ける.山の稜線のような雲,そして,オレンジ色に染まった空を見れたし,たまにはこんな感じの日の出もいいだろう.
日の出後は短い時間だけど,辺り一面がオレンジ色に染まる時間帯がある.最近はこのわずかな瞬間が大好きだ.海が太陽の光を反射して,オレンジ色に輝いている.その海を小さな漁船が頻繁に行き交う.
尾鷲ヒノキと共に見る朝日も中々いい感じで,辺り一面,淡いオレンジ色の世界といったところだ.太陽の光で,冷えていた体もすっかり暖まり,幻想的な雰囲気と相まって,少し眠たいような不思議な感覚を覚える.
行野浦での日の出はすばらしかった.またいつかここで,厳冬の晴れた朝に日の出を見て暖まりたいと思う.
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