寒波襲来

　２０２３年もあっという間のうちに過ぎて，まもなく２０２４年を迎えようとしている．特に１２月は急な寒波が日本列島を襲って，遠出することができなかった．そんなわけで，ここ最近は毎週．和束町の茶畑巡りに終始していた．



　自宅からオートバイを走らせて，１時間もしないうちに茶畑に囲まれた美しい風景を堪能することができる．真冬でもツーリングの心配がいらないのは心強いことだと思う．それに渋滞知らずなので，東京に住んでいたころを思うと夢のような環境だ．



　和束町入りした後は，いつものように三国越林道を進んでいく．この舗装林道にも至る所に茶畑があって，景観に飽きることがない．そして，交通量と言えば，茶畑の所有者の軽トラックとすれ違うことがたまにある位だ．



　和束町から三国越林道を数分ほど走れば，茶畑が広がる見晴らしのいい開けた山の中腹にたどり着く．ここの風景を見るのも今年で６年目になる．寒さでかじかむ指でカメラのシャッターを切り続ける．



　今年は紅葉を見る機会を逃してしまったけれど，山の標高の高い所に緑色の常緑樹林に交じって，紅色に色付いた樹木がところどころに散見する．関西に初めてやってきた６年前は，真冬でも青々とした風景に違和感を覚えたのはなつかしい思い出だ．



　この茶畑が広がる丘陵地帯はちょうど和束町の南に位置していて，北の方角に和束町を遠望することができる．和束町の背後には山がそびえ立っている．今は西の腰越峠が通行止めなので，毎週，犬打峠を使ってこの鷲峰山系の山を越えて和束町入りしている．



　青々とした茶畑や山の風景からは信じがたいけれど，肌が切れそうなくらいの冷たい風が吹き荒れている．今年の冬は暖冬だと言われていたけれど，やっぱり冬は寒い方がいい．