今年は満開のソメイヨシノは見れなかったけれど,満開のしだれ桜は数多く見かけた.国道や県道を走っていると,沿道に満開のしだれ桜がいきなり現れる.この予期せぬ発見に喜びながら,美杉や御杖などの山間部を駆け抜けた.
道中,しだれ桜の下にオートバイを停めては,花を見たり,写真を撮ったりして楽しんだ.しだれ桜は,淡いピンク色の花が特徴的だ.そして,山の緑までもが,とても明るく見える.知らない間に,季節は冬から春へと移り変わっていたようだ.
晴れ間のある天気だが,春の景色とは裏腹に山間部は気温が低く,ずいぶんと冷え込みが強い.それでも,山の明るい景色が嬉しくて,しばらくぶりに三重県の大台町まで行ってみることにした.道中の三桁県道では,樹木の緑がとても眩しく感じた.
三桁県道から三桁国道を走り継ぎ,大台町へ抜ける直前の相津峠にたどり着く.相津峠では,すばらしい景色が辺り一面に広がっていた.ヤマザクラは,花が散り始めていたけれど,山容は赤白緑を基調としたパステルカラーで彩られていた.
相津峠は何度も走っているけれど,このような景観が見れるとは思いもしなかった.この色とりどりの山容は,まるで山が笑っているようにも見えた.この開放的な景色に誘われて,心も体もふっと軽くなるような気がした.
例年だと,梅あるいは桜を見て,冬の終わりを感じることが多かったように思う.けれど今年は,この相津峠の景色を見ることで,春の到来を感じ取るのだった.さて,次はどこまでオートバイを走らせよう.
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