梶賀(かじか)町といって,尾鷲市の最南端に静かな漁村がある.梶賀町は,複雑に入りくんだリアス式海岸,賀田湾の湾口に位置しており,東には熊野灘が広がっている.梶賀町に入る直前にビューポイントがあって,木製のベンチが置いてある.
このビューポイントは海岸の高台にある.写真を撮っていると,かなり大きな船舶が,ちょうど賀田湾から熊野灘へ向かって進んでいくところだった.ガット船と言って,水中ポンプで採取した海底土砂を運搬・陸揚げするための船舶だそうだ.
夢中になってシャッターを切っていると,後ろの方から突然,良い景色でしょと地元のお母さんから声をかけられた.イカ漁に出る船の時間帯や名古屋方面・和歌山方面がどちらか等,色々なことも教えてくれた.
ちょうどわたしの母親と同じ位か少し上のように見えたが,とても元気な方だった.ここの景色を見るのが大好きだそうだ.もちろん,景色は素晴らしいけれど,晩秋から冬にかけても暖かな気候であり,本当に気持ちのいいところだと思う.
海岸の高台を下りて,入り江沿いに進んで行くと,梶賀町の民家と漁港があらわれる.本当に静かで穏やかなところである.漁港の前では,ちょうど,海から戻ってきた釣り人たちで賑わっていた.
梶賀町では,町おこしの一環として,梶賀のあぶりと言う魚の燻製が販売されており,評判が高いそうである.そうとは知らずに,この日は梶賀町を後にしてしまった.次回は,梶賀のあぶりを肴に一杯やりたいと思っている.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます