尾鷲の宿で目覚めた早朝,日の出前ということで,急いでオートバイを走らせる.この時期,尾鷲港では日の出を見れないので,行野浦を目指す.しかし,三重r778の第1ビューポイントには三脚でカメラを構えた先客がいたので,九鬼町側の第2ビューポイントに向かう.ところが時すでに遅しで,太陽は水平線から昇り切っていた.
それでも怪我の功名というわけではないけど,紀北町側の海に海霧のような白いもやがかかっていた.この風景は位置関係上,尾鷲側の第1ビューポイントからは見ることができない.ものごとは何でも諦めないことが肝心だと気付く.
早速,望遠レンズに切り替えて写真を撮ってみると,意外と立派な海霧であることに驚く.海霧は真冬の寒い朝にしか見られないと思い込んでいた自分にとって,まさに意表を突かれた感じだ.紀伊長島の沖合に浮かぶ大島の三分の一くらいが霧で包まれていた.
そういえば,以前,早朝に尾鷲から紀北町の国道を走った時,紀北町だけ深い霧に包まれていたことを思い出す.もしかすると,紀北町はこの時期に霧を発生しやすい気象条件か地理的条件があるのかもしれない.オレンジ色の朝日を浴びながら,そんなことを連想するのだった.
この朝の小さな出来事はわたしにとって,価値あるものだった.まさか行野浦で日の出を写真に撮ろうとする人がいるとは思わなかったし,逆にそういう人がいたことをうれしく思う.そして,紀北町の海に霧がかかっていたことについては,海霧を身近に体験できるチャンスかもしれない.時間はかかるかもしれないけど,引き続き根気よく調査していきたいと思っている.
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