那智山スカイラインというのは,かつての呼称である.1979年から2007年まで熊野交通が,有料道路として経営していたが,2007年4月から無料化されて,和歌山県道46号那智山勝浦線へと名称を変えている.
那智勝浦町にある道の駅 ” 那智 ” を起点として,那智山に向かって,九十九折れの道が続いている.道中には単独の滝としては,日本で最も高いと言われる落差133メートルの那智の滝がある.この辺りには,那智山にまつわる寺社仏閣があって,いわゆる観光地になっている.朝早くから観光客で賑わっていた.
しかし,観光地を過ぎると車両の通行は皆無となる.それもそのはずで,道路はさらにきつい九十九折れの連続となって,かの有名な険道,和歌山r43・44・45へ接続することになるのだから.とは言え,路面状態は良好,かつガードレールもあるので,那智山を爽快に駆け上っていくことができた.
道中,所々に展望のよい場所があって,那智湾を一望することができる.早朝ということもあって,景色が少し霞んで見えてしまったのが残念だった.那智湾に浮かぶ弁天島も確認することができた.
さらに那智山を登っていくと,観音様の像がある那智山見晴らし台へと辿り着く.ここでも,那智湾を一望することができる.けれど,気になるのは慰霊碑があることだった.やはり,この道路をつくるにあたって,相当数の殉職者があったようだ.
快適な道を走行できることに感謝しつつ,那智山スカラインを登りきった先にある那智高原で,暫くぶりの涼を体感するのだった.誰もいない高原には,不気味なほどに涼風が吹き荒れていた.
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