乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

第23回草刈りボランティア

2024年11月23日 | 草刈りボランティア
 11月23日(祝/土)、朝早く家を出て、林道を走っている途中で日の出となりました。日の出前後の2~3分ほどは、遠くの山も近くの森もだいだい色っぽく見えました。朝焼けです。遠くの山が染まる、いわゆるモルゲントロートはよく見ますが、自分のすぐ近くもだいだい色です。不思議な光景で、思わず車を停めて、見とれてしまいました。その後、林道を注意深く観察しながら登りましたが、路面凍結している箇所はありませんでした。これで、今日参加くださる皆さんも安全にここまで来れるなと、ほっとしながらロッジに着きました。一人で準備を始めていたら、一人二人と見知った顔が増えてきました。多くの皆さんの協力を得て、今日の大イベントを行う準備ができました。


 スタッフの打ち合わせをする頃には、すでに多くの一般参加者も集まっていました。駐車場係は打ち合わせに参加せず、そのまま車の誘導をしてもらうことになりました。打ち合わせでは一日の流れや緊急事態への対応を全体で共有しました。朝の受け付けと豚汁の配給が一番混雑しますが、受け付け係以外のスタッフも応援してくださり、てきぱきと受け付けが進みました。



 はじめの会が始まりました。市長の高木さんと、峡東林務事務所長の深水さんのあいさつがありました。お二人ともいつもの年より、あいさつの時間がだいぶ短かったです。今日は快晴ですが、風がとても冷たく、参加した皆さんの体調を考えてのことだったと思います。


 続いて植原から日程の説明と諸注意を行ったのですが、今年の新機軸として参加されている団体の紹介をしました。どんな団体が参加しているのかを全体で共有するのは有意義だし、紹介された方が団体の皆さんのモチベーションも上がると考えたからです。以下、紹介した団体です。
・金峰前山恩賜県有財産保護組合
・北奥仙丈外二山恩賜県有財産保護組合
・倉科財産区
・西保下財産区
・水ing AM(スイングエイエム) 杣口浄水場の管理
・株式会社田丸 毎年、ゴミ収集車もボランティア参加
・山梨ロータリークラブ ロッジ前の看板、谷地坊主の看板を寄贈
・乙女クラブ 草刈りボランティアの豚汁作りを担当している西保の皆さん
・甲府城西高校の生徒の皆さん
・地元の笛川小学校・中学校の児童・生徒の皆さん
・山梨市観光課
・山梨県峡東林務環境事務所県有林課
・乙女高原ファンクラブ 
 さらに、「一番遠くから参加された方」の紹介も入れました。今回、国内では大阪からの中野さん、海外からはベトナムからのブ・ティ・フェン・チャンさんが「一番遠くからの参加者」でした。

 いよいよ作業です。班ごとに分かれ、班長さんの指示に従って作業をしていきます。


 なんにでもトラブルはつきものですが、朝、係ごとに道具を仕分けていたにも関わらず、「草運び班」に肝心の熊手が1本もなく、作業の前半は素手で草を集めなければならないことになってしまいました。草運び班の皆さん、本当にご苦労様でした。草運び班の奮闘で、田丸さんが持ってきてくださったパッカー車(ごみ収集車)をフル稼働させることができました。この車に刈った草を押し込んで、残土処分場まで運ぶのです。刈った草には草の種が含まれています。ゆくゆくは処分場を第二乙女高原にしたいと考えています。

 草原の広い部分は保護組合や財産区の方々が刈り払い機で刈っていきます。20年前は、それこそあっという間に終わっていましたが、さすがに人口減少と高齢化はどの地域・どの団体でも共通の課題です。草刈りボランティアを持続可能なものにするために、何か手だてが必要だなと思いました。


 レンゲツツジが混生している遊歩道「ツツジコース」エリアは手刈り班担当です。3箇所に分かれて、ツツジを傷つけないように刈ってもらいました。1時間ほど草刈り作業をしたら、今度は草運びです。刈り払い機で刈った草などをビニールシートに積んで遊歩道に敷き入れたり、田丸さんのパッカー車まで運んで積み込んだりしました。パッカー車が現地に到着したら、藁撒き班の指示で、残土処分場に草を降ろして、広げていきました。
 遊歩道のロープは事前準備で全て外してありました。当日は、ロッジの庭でもう一度巻き直し、整理してから、倉庫にしまいました。これで来年もスムーズにロープを伸ばすことができます。


 豚汁班は朝からずっと豚汁の支度です。肉とゴボウは藤巻さんから、野菜は三枝さんから提供です。ありがたい。お昼が近づくにつれて、いい匂いをあたりに散らしていました。


 子どもたちの希望者はキッズ班です。乙女高原の裏山に大きなブナの木があり、私たちはブナ爺と呼んでいます。ブナ爺は尾根に生えているため、根もとの土が崩れ、多くの根が「浮いている」状況でした。幸い、ブナ爺のすぐ下には林道が通っているので、林道に積もった落ち葉を集めて、大きな袋に詰めてブナ爺まで運び上げ、それを根元に敷いてあげるという作業をしました。ブナ爺に落ち葉のふとんをかけてあげる・・・というイメージです。


 作業は、安全に、楽しくすることが一番大事です。疲れてしまったら「もう、おしまい」にして、休んでもらってもいっこうに構いません。



 全体の作業が終わったら、刈ったばかりの草原内で記念写真を撮りました。今年の乙女高原の写真屋さんは三枝さんです。その場で終わりの会をし、ファンクラブ代表世話人の角田さんがお礼のあいさつをし、同じく代表世話人の三枝さんが諸連絡をし、終了しました。


 生徒・学生の皆さんで「ボランティア参加証明書」が欲しい方にはその説明をし、全員におみやげ袋を渡しました。いよいよお昼、豚汁が食べられます!! おかわりをする人が続出でした。感想の中でも「豚汁がおいしかった」というのが一番多かったです。

 今年、救護係の出番がありませんでした。とてもいいことです。


 希望者には山梨市公用車で山梨市駅から送迎したのですが、意外と希望者が少なかったです。「足のない」中・高生などにたくさん利用してほしいです。

 全部の片付けを終え、帰宅したのですが、帰ってから、ロッジの鍵がポケットに入っているのを発見し、またロッジまで戻る羽目になってしまいました。気づかないうちに疲れていたのだと思います。モルゲントロート(朝焼け)だけでなく、アーベントロート(夕焼け)でも、身の回りがだいだい色になる体験をしました。鍵を返し忘れてアンラッキーだったけれど、これってラッキー?

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