埼玉県長瀞町にある埼玉県立自然の博物館で特別展「奥秩父の自然」が開催中というのを聞いて、さっそく行ってきました。特別展は2階の教室ほどの広さの展示室で行われていました。行ったのは平日でしたが、親子連れが入れ代わり立ち代わり観覧していました。
展示は「地形・地質」「植物」「動物」の3つのコーナーから成り立っていました。
「地形・地質」については、さすがに博物館が立地している長瀞が「地球の窓」「日本地質学発祥の地」となっているだけあって、多様な資料が展示されていました。「鍾乳洞の中で死んでいた1万8千年前のヒグマの骨・・・なんていうのもありました(1階の常設展の鉱物・岩石・化石の展示もおもしろかったですよ)。
「植物」「動物」については、乙女高原の調査や活動に役立つ情報があるのではないかと、目を皿のようにして見て回りました。埼玉では20種類のカエデが見つかっていて、それが博物館の庭に植えられていました。奥秩父ではそれらがすべて見られるそうです。乙女高原にもカエデが20種類あるのかな? 乙女高原で観察されるコケは図鑑と見比べても近縁種と見分けがつかず、半ばあきらめていたのですが、展示にはミズゴケの仲間としてホソバミズゴケ、マンネングサの仲間としてフジノマンネンゴケ、あとイワダレゴケ、オオフサゴケがありました。写真を見ると、どれも見覚えのあるものでした。動物の中では、コウモリ類が目を引きました。また、大型哺乳類のはく製は、大人と子どものセットになっていて、種内の多様性を見せる意味でも、このような展示は意味あるなあと思いました。
展示目録が販売されてないのが残念でしたが、写真は概ね可だったので、解説文も含め、一生懸命に読んで、写真に撮ってきました。
博物館のすぐ前の川を少し歩くと、有名な「岩畳」だったので、猛暑の中でしたが、じっくり歩いてきました。一通り歩いたのですが、どうもよくわからないことがあり、ブラタモリでも紹介されていた天然氷のかき氷を食べ、お蕎麦を食べたあと、もう一度歩いてきました。スイーツと食事の待ち時間に、博物館で買ったガイドブックを読んでから歩いたので、今度はよくわかりました。
埼玉の県立博物館で足元の自然をちゃんと見ようという企画展が行われている一方で、わが山梨の県立博物館では地球の裏側・南極の特別展です。私も南極には興味がありますし、特別展とコラボしている「女子高生が南極に行くアニメ」は、南極までの航海の様子や昭和基地での暮らしの様子が丹念に描かれていて、とても好感を持っています。もちろんどちらも意義ある特別展とは思いますが、「いったい軸足をどこに置いているの?」とひとこと言いたくなります。
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