暖かかでした。
10時頃、遅い朝散歩で撮ってきた写真から
今日の新聞記事、多事奏論欄に
「隷従している人たちへ 自由になるのは簡単ですよ」
と題した記事が載っていた。
その記事の後段部分 から、
15年5月の党首討論の際に安保法関連法案をめぐる矛盾の追及に対し、
首相は「我々が提出する法律の説明は全く正しいと思いますよ、
なぜなら私は総理大臣ですから」
それ以来「首相は首相であるがゆえに正しい」と、閣僚や官僚らが奔走させられることになったのだと見る。
権力者の取り巻きたちの行動原理を、ラ・ボエシ* は記す。
「この者たちは、圧制者の言いつけを守るばかりでなく、彼の望む通りにものを考えなければならないし、さらには、彼を満足させるために、その意向をあらかじめくみ取らなければならない」
森友学園問題での公文書改ざん、加計学園の獣医学部新設に至る不透明な経緯が、いやでも思い起こされる。
首相は先月にも東京高検検事長の定年延長を認めるため、法解釈を変更したと答弁した。その後の森雅子法相や人事院局長のつじつま合わせは、どう聞いても破綻している。権力構造の中では、トップから遠く、下に行くほど大きな無理を強いられる。もはや限界ではないか。
ラ・ボエシは、人々が自由を取り戻すためになすべきことも書き残した。
「もう隷従はしないと決意せよ。するとあなた方は自由の身だ。敵を突飛ばせとか振り落とせと言いたいのではない。
ただこれ以上支えずにおけばよい。そうすればそいつがいまに、土台を奪われた巨象のごとく、みずからの重みによって崩落し、破滅するのが見られるだろう」
*ラ・ボエジは16世紀フランスの法曹家、モンテーニュの思想に影響を与えた親友
著書「自発的隷従論」で権力構造の本質を暴いた
まさに、我が意を得たりの内容でした。