先日
2016年10月15日(土)第3回 ピンクリボンセミナー in 宇都宮が開催されます!で告知した
NPO法人 ピンクリボンうつのみや主催「
第3回 ピンクリボンセミナーin宇都宮」に
都内から行くツアーがあったので参加してきました。
当日はピンと張り詰めた空気が気持ちを引き締めてくれるような晴れた一日でした。
会場は宇都宮にある「とちぎ健康の森」講堂。
とても立派な建物でした。
建物に入るとピンクリボンの木がお出迎え。
また講堂の前では、実際に乳房にがんができるとどういった触感なのか、
触ってみたときのしこりの感じなどが分かるようになっていました。
幸い、自分の胸では感じられないものの、会場で触ってみたときには
ザッと鳥肌が立ちました。
またこちらにもピンクリボンの木がありました。
この日の講演は下記の内容でした。
第1部 「乳がん基礎知識入門 ~行こう、受けよう、乳がん検診~」
講師:竹原 めぐみ氏
宇都宮セントラルクリニック乳腺外来常務医、日本乳癌学会 専門医 指導医
第2部 「手術前に必ずPEM(ペム)を受けましょう!」
講師:佐藤 俊彦氏
放射線科医・NPO法人ピンクリボンうつのみや理事長
宇都宮セントラルクリニック代表・セントラルメディカル倶楽部顧問医
それぞれ、かいつまんでご報告しますね。
■第1部 「乳がん基礎知識入門 ~行こう、受けよう、乳がん検診~」■
講師:竹原 めぐみ氏
宇都宮セントラルクリニック乳腺外来常務医、日本乳癌学会 専門医 指導医
乳がんは見つけて適切な治療をすれば助かる確率の高いがんだということが
罹患率と死亡率の関係から見てもわかるそうです。
ただし、世界的には罹患率が上がっている乳がんですが、死亡率は下がって行く傾向にあるそうですが
日本ではそうでないこともデータからわかるそうです。
乳がんの危険因子(乳がんになりやすくするもの)としてはこれだけあるそうですが
実はこちらに挙げられているものは影響がないものと考えられるそうです。
ところで乳がん検診にはどんなものがあるかというと
私はこの中で、エコーとマンモグラフィーくらいしか知りません。
(もちろん問診と触診は知っていますが...)
ところが日本人女性の乳房は乳腺の密度が高いことも多いために、
平たくつぶして検査する通常の2Dのマンモグラフィよりも
3Dでより立体的にとらえるトモシンセシス(3Dマンモグラフィー)を行う方が
より発見しやすくなるのだそうです。
通常のマンモグラフィの画像と比較すると
トモシンセシスでの撮影は乳房の状態の見え方がかなり違うことが分かります。
日本人女性は特に乳腺が高密度である(デンスブレスト)ことも多く、
通常のマンモグラフィだけでは見逃してしまう可能性もあるそうです。
ところで...男性も乳がんになることがあるってご存知でしたか?
私も乳がんは女性特有の病気だと思っていました。
ところがそうではないのですね。
ビックリです。自分の胸、男性でもいつもと違う、というところがあればすぐに確認した方がよいのですね。
最近の乳がんの傾向として小葉に出来るガンも増えてきているそうです。
またがんを発見したら治療しなくてはいけませんが、
どれかだけ、というのではなく、完全にガンの病巣をなくせるよう、
組み合わせた治療が必要なのだそうです。
特に女性は手術の際に全摘するのか温存するのかで悩むと思います。
きっと私もその場面になったらとても悩むと思います。
あと何年生きるか、生きられるのかにもよるかもしれません。
そう簡単に決められないことだからこそ
きちんと検査をして、どこまでとらなくてはいけないのかを確認して、
必要ならば手術を選択したいです。
でも、できるだけ温存したい!そう思うなら乳がん検診で早期に見つけなければいけないんです。
だから乳がん検診、そしてその際に正確に検査することが何においても大切なんですね。
また手術をしたあとは終わりなのではなく、
再発の危険性も考えながら先生と治療方針を立てて進めていくことが大切とのこと。
乳房を温存する手術を行った際には必ず放射線治療を行うのが必要とのこと。
考えたくはないですが転移している部分などへの放射線治療なども含め、
最近はその局所のみに照射することが可能となっているので身体への負担も減っているそうです。
12人にひとりがかかっている乳がん。
欧米ではもっと率が高いので、食生活の欧米化が進んできているので
さらに確率が上がることも考えられるそうです。
かといって今さら極端に言えば昭和30年代の食事に戻る、なんて出来ませんよね。
今まで摂取してきたものの蓄積だってあります。だから、検診でカバーするのが一番なのだと思いました。
■第2部 「手術前に必ずPEM(ペム)を受けましょう!」■
講師:佐藤 俊彦氏
放射線科医・NPO法人ピンクリボンうつのみや理事長
宇都宮セントラルクリニック代表・セントラルメディカル倶楽部顧問医
正確な乳がん検診を行うには、デンスブレストとの戦いなのだそうです。
授乳中・豊胸手術後・乳がん部分切除術後などは究極のデンスブレスト状態となり
特に撮影した画像から判断するのが難しい状態となるそうです。
でも、どんな状態であれ、早期発見・早期治療が回復への近道。
正確に病巣を切除したりすることは、その後の再発の確率も減らせるそうです。
そのために手術前にPEM(乳房専用PET検査装置)を受けることはとても有用なのだそうです。
PEMとはどんな機能があるのかというと
PETでは5mm程度までのガンを検知可能ですが、
PEMでは直径2mm程度までの検知が可能で、
PET検査のあとに続けて行うと効率的だそうです。
検査の基準は...
乳がんって片方に出来ると、実はもう片方に出来ないとは断言できないそうなんですよ!
ショックは1度で十分、って思いますが
さらに治療で辛い思いをするなら一度で済ませたいな、と思ってしまいます。
乳がんだと確定後は保険適用にもなりましたので、費用負担もかなり下がったそうです。
乳がん治療は本人にとっても家族にとっても辛いものですから、
しっかりと治療方針を決めたりするのにも、セカンドオピニオン外来としての利用がおすすめとのこと。
また、現在では放射線治療も広範囲に照射するのではなく病巣をピンポイントでたたくものがあるので、
その際の治療範囲を決めたり、ということにも有用ですよね。
来年度には宇都宮セントラルクリニックにも放射線治療センターができるそうです。
詳細な検査と併せて治療が叶えば便利なことでしょう。
さて、併せて「ピンクリボンうつのみや」についての説明がありました。
欧米に比べ日本での乳がん検診受診率は低いのだそうです。
そのため、県内のイベントなどで啓発を行い、
栃木県の検診受診率を全国初の50%台に乗せるのが目標なのだそうです。
海外では挟まない乳がん検診ができる装置もあるそうで、
こちらの導入も目指していきたいとのこと...
今まで乳がん検診については通り一辺倒の知識しか持たなかったのですが、
乳がんについてはさらに知らないことも多く、今回の講演はとてもためになりました。
(母も検査では引っかかりましたが乳がんではなかったので)半分他人事のようだったのですが、
周囲で再検査、などという話を聞くと他人ごとではないのですよね。
みなさん、どう感じましたか?
奥様に一度精密検査を受けてみるようすすめる気になりましたか?
私たちはこの後昼食をいただき、
実際に宇都宮セントラルクリニックの女性専用検診施設ブレストセンターで検査機器を見せていただきました。
病院というと壁が真っ白(それにも理由があるのですが)、冷たいイメージなのですが、ここはそうではありませんでした。
宇都宮セントラルクリニック
http://ucc.or.jp/
女性専用検診施設ブレストセンター
http://ucc.or.jp/breastcenter/
ちょっと長くなりましたので(2)に続けたいと思いますが、
ぜひそちらも読んでいただけると幸いです。
ランキングに参加しています。
読んだよの印に、ポチっと押して応援していただけると嬉しいです。
↓
にほんブログ村
人気ブログランキングへ