パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

住民の命よりも首都機能を守るという訓練の本質

2018年08月27日 | 平和憲法
  =立川テント村通信=
 ★ 9.2東京都総合防災訓練反対!!


 九月二日、今年も東京都総合防災訓練が行われる。今年は、中央区港区が会場だ。
 都は、今年のテーマとして①「自助・共助の理念に基づいた住民参加型の訓練による防災意識の向上」、②「都心部における救出救助活動」、③「水上ルートを利用した応援及び物資輸送」を挙げている。
 メイン会場は、中央区の浜町公園で、港区ではお台場学園港陽小・中学校とお台場海浜公園が使用される。浜町公園では警察・消防・自衛隊等の防災機関による救出救助訓練など、お台場海浜公園では陸上交通の代替手段を想定し、船舶を活用した人的・物的応援訓練が行われる。
 住民による初期消火、救出・救護訓練は両方の会場で実施される予定だ。

 ◆ 人命よりも首都機能
   防災よりも総裁選

 二〇〇〇年に始まったビッグレスキュー以来、私たちは都内の仲間どともに、反対運動を闘ってきた。
 石原知事の「三国人」発言に始まり、銀座に装甲車を走らせ、大々的に自衛隊を動員したビッグレスキュー
 二〇〇六年からは米軍も参加するようになったが、自衛隊の動員規模は年々縮小。
 三・一一震災以降は住民動員に力点を移した時期もあったが、ここ数年は、また特徴のないマンネリ化した状態に戻っている
 今年も、中央区がメイン会場にもかかわらず、浜町公園という小さな公園が会場で、都の意気込みの低さが伺える。
 しかし、訓練そのものの重要度は下がっても、首都直下地震の際の第一目標は首都中枢機能の維持(二〇〇五年「首都直下地震対策大綱」)にあり、政治経済の中心の治安維持・管理にあることは明白である。
 まず首都中枢機能が維持されて初めて、人的・物的被害の拡大を防止できるという考え(二〇一四年「緊急対策推進基本計画」)のもとに、権力はつねに自らの体制の保身しか念頭にない
 これまでの訓練の蓄積、自衛隊と自治体との連携体制の確立、防災=自衛隊という世論の定着等により、自衛隊の動員や訓練そのものの規模が低下しても、住民の命よりも首都機能を守るという訓練の本質は何ら変わらないのだ。
 今回の西日本豪雨災害でもへ安倍首相、小野寺防衛相らは、気象庁が「厳重な警戒が必要」と異例の緊急会見を開いた後に「赤坂自民亭」と称する宴会に興じていた。
 また、翌日も総裁選のための極秘会合を行い、翌七日は官邸でたった十五分だけ関係閣僚会議に出席すると、さっさと私邸に帰るという、いい加減さだ。
 首都中枢でもない場所での災害であり、政治的な華々しさもない防災など、そもそも興味がないのだ
 ◆ 防災、オリンピック、防犯、関東大震災、右翼
 七月二七日、米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する七・二七集会が神保町区民館にて、実行委の主催で行われた。
 池田五律さん(練馬アクション)、首藤久美子さん(反五輪の会)、アツミマサズミさん(オリンピックはいらないネット)、加藤直樹さん(フリーライター)の四人が発言。
 ○ 自衛隊独自の防災演習や防衛看護学の問題点(池田)。
 ○ ポランテイアに街頭パトロールや不審者通報させるなどして戒厳令状況をつくり出す「祝祭」としてのオリンピック(首藤)。
 ○ 都による二〇二〇年を目標にした「結婚機運醸成のための動画」の作成や迷惑防止粂例制定など私的領域に踏み込んできている問題(アツミ)。
 ○ 右翼団体「そよ風」による関東大震災での朝鮮人虐殺追悼式の妨害の問題(加藤)
 に関する発言があった。
 参加者は約四〇名だったが、防災問題を多角的な視点で捉え返すことのできる集会だった。
 ◆ 東富士演習場に十六機のオスプレイが大集結!
 権力者にとって、防災は、何かに利用するためのものでしかない。オスプレイもそうだ。
 オスプレイが防災に使えないのはほぼ周知の事実なのに、首都直下地震などで「迅速かつ広範囲にわたって、捜索救難などの人道支援・災害救援活動を行うことが可能となります」(「CV22オスプレイの横田飛行場への配備について」五月三一同、北関東防衛局)などと言っている。
 その一方、七月二九日から八日四日まで、なんと十六機ものオスプレイが集結して東富士演習場において離発着訓練が行われる。正式配備の発表もないまま、CV22は横田に居座り続け、我が物顔で離発着訓練を繰り返している。飛ばすな!オスプレイ。
『立川テント村通信』(2018年8月1日)

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