◇ クラップマン氏講演
国際コルチャック会議2010分科会"コルチャック先生と子どもの権利条約"
国際コルチャック会議2010が8月5日から9日まで明治大学で開催されており、7日"コルチャック先生と子どもの権利条約"分科会でL.クラップマン氏(子どもの権利委員会:日本政府報告書審査勧告作成責任者)が、"第3回日本政府報告書審査を終えて"と題して、6月に日本政府に勧告した内容について講演しました。

まず、
【複数の言語で】というのは非常に重要であること。
完全に実施するために、かかわりのあるすべての人が子どもに対する態度を振り返ることが大切であり、「認識」の課題として、子どもを人間として無視することについて、すべての社会の人々が認識するために、トレーニングする専門家に訓練するためだけではなく、すべての親と子供自身に情報提供することが大切であることを強調しました。
【勧告パラグラフ89】
『当委員会は、第3回定期報告や締約国が提出した文書回答、そしてこれらの総括所見が、条約の理解と実施ならびに監視のために、一般市民、市民社会組織、メヂィア、青年グループ、そして子どもに対して広く諸国の諸言語に(翻訳し)て、インターネットでの伝達も含めて広く入手可能とされるよう勧告する。』
この(子どもの権利)条約の第1の目的は、犯罪や暴力・性的被害をなくすことである。
しかし、日本政府においては、法律を犯した子供への厳罰化が進んでおり、16歳以下の子どもが責任を問われているが、拘留ではなく社会復帰をめざした調停やコミュニティーサービスなどが必要。
子どもの権利を重視した教育的事例が不足しており、子どもの尊厳を大切にしていない。
虐待こそ犯罪であり、体罰が民法で「親の権限」として親が総合的な支配をしている考えがあるために(親に対する)要求のレベルが下がる。
これに対して、体罰に代わる子どもを導くための公的な教育プログラムが必要。
【勧告パラグラフ83・84・85:少年司法】
子どもたちの適切な生育のためには、健康・栄養・生活水準が必要である。
具体的にどうしたらいいのか?
カンシを使った出産や発達傷害、貧困・・
日本は経済力をはじめ学力などすべての指標は素晴らしい。所得の平均や人権の発展指標などは世界の優等生である。
しかし、それでも(日本には)深刻な問題がある。
その第1に、貧困率の問題である。
OECDの中で最も高い!
この間のシングルマザーに対する施策などの新たな保護に関するものが実施されているが、それにもかかわらず言わなければならない。
◆規約27条(生活水準への権利)に関して:
精神的、社会的貧困がある。
子供手当や高校の授業料の無償化は健やかな発達につながっていない。
我々はこの貧困に対する行動計画を目にしていない。
≪子どもの最善の利益≫
子どもたち自身にとって、非常に入試競争が厳しい。
→教育制度、過度のストレス→無断欠席・自殺
学校での進路指導が適切なこともあるが、ある子どもには脅し、辱めと感じられる。
学校側は、カリキュラムに無駄はないというが、"学校の中で優秀な子どもとその他の子どもの2つに分けている"ことは、平等の機会を与えておらずエリートから排除する。
親子関係がしばしば緊張したものになってしまうと、子どもが学校の問題を両親に話すことができない。
親が学校側と同調してしまうことが、子どもの発達に大きな影響を与える。
すべての人間が尊重され、
◆規約12条(意見表明権),3条(子どもの最善の利益),6条(声明への権利、生存・発達の権利)にあるように:
社会的に隔離して行うのではなく
社会的に、幸福と愛情と理解に満ちた関係で子どもが尊重を受けることが必要。
法から与えられる尊厳 ・尊敬と尊厳から→信頼→幸福→愛につながっていく。
(続く)
この講演に先立って「コルチャック先生と子どもの権利条約」と題して、DCI日本支部福田雅章代表の講演や、国連で意見表明した子どもたちの挨拶も行われました。
『今 言論・表現の自由があぶない!』(2010/8/8)
http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/16181697.html
国際コルチャック会議2010分科会"コルチャック先生と子どもの権利条約"
国際コルチャック会議2010が8月5日から9日まで明治大学で開催されており、7日"コルチャック先生と子どもの権利条約"分科会でL.クラップマン氏(子どもの権利委員会:日本政府報告書審査勧告作成責任者)が、"第3回日本政府報告書審査を終えて"と題して、6月に日本政府に勧告した内容について講演しました。

まず、
【複数の言語で】というのは非常に重要であること。
完全に実施するために、かかわりのあるすべての人が子どもに対する態度を振り返ることが大切であり、「認識」の課題として、子どもを人間として無視することについて、すべての社会の人々が認識するために、トレーニングする専門家に訓練するためだけではなく、すべての親と子供自身に情報提供することが大切であることを強調しました。
【勧告パラグラフ89】
『当委員会は、第3回定期報告や締約国が提出した文書回答、そしてこれらの総括所見が、条約の理解と実施ならびに監視のために、一般市民、市民社会組織、メヂィア、青年グループ、そして子どもに対して広く諸国の諸言語に(翻訳し)て、インターネットでの伝達も含めて広く入手可能とされるよう勧告する。』
この(子どもの権利)条約の第1の目的は、犯罪や暴力・性的被害をなくすことである。
しかし、日本政府においては、法律を犯した子供への厳罰化が進んでおり、16歳以下の子どもが責任を問われているが、拘留ではなく社会復帰をめざした調停やコミュニティーサービスなどが必要。
子どもの権利を重視した教育的事例が不足しており、子どもの尊厳を大切にしていない。
虐待こそ犯罪であり、体罰が民法で「親の権限」として親が総合的な支配をしている考えがあるために(親に対する)要求のレベルが下がる。
これに対して、体罰に代わる子どもを導くための公的な教育プログラムが必要。
【勧告パラグラフ83・84・85:少年司法】
子どもたちの適切な生育のためには、健康・栄養・生活水準が必要である。
具体的にどうしたらいいのか?
カンシを使った出産や発達傷害、貧困・・
日本は経済力をはじめ学力などすべての指標は素晴らしい。所得の平均や人権の発展指標などは世界の優等生である。
しかし、それでも(日本には)深刻な問題がある。
その第1に、貧困率の問題である。
OECDの中で最も高い!
この間のシングルマザーに対する施策などの新たな保護に関するものが実施されているが、それにもかかわらず言わなければならない。
◆規約27条(生活水準への権利)に関して:
精神的、社会的貧困がある。
子供手当や高校の授業料の無償化は健やかな発達につながっていない。
我々はこの貧困に対する行動計画を目にしていない。
≪子どもの最善の利益≫
子どもたち自身にとって、非常に入試競争が厳しい。
→教育制度、過度のストレス→無断欠席・自殺
学校での進路指導が適切なこともあるが、ある子どもには脅し、辱めと感じられる。
学校側は、カリキュラムに無駄はないというが、"学校の中で優秀な子どもとその他の子どもの2つに分けている"ことは、平等の機会を与えておらずエリートから排除する。
親子関係がしばしば緊張したものになってしまうと、子どもが学校の問題を両親に話すことができない。
親が学校側と同調してしまうことが、子どもの発達に大きな影響を与える。
すべての人間が尊重され、
◆規約12条(意見表明権),3条(子どもの最善の利益),6条(声明への権利、生存・発達の権利)にあるように:
社会的に隔離して行うのではなく
社会的に、幸福と愛情と理解に満ちた関係で子どもが尊重を受けることが必要。
法から与えられる尊厳 ・尊敬と尊厳から→信頼→幸福→愛につながっていく。
(続く)
この講演に先立って「コルチャック先生と子どもの権利条約」と題して、DCI日本支部福田雅章代表の講演や、国連で意見表明した子どもたちの挨拶も行われました。
『今 言論・表現の自由があぶない!』(2010/8/8)
http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/16181697.html
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