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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

国の建物約八万棟のうちアスベスト未対策は五十棟

2013年07月04日 | 平和憲法
 ◆ アスベスト残る最高裁 (TOKYO Web)

 四十年近く前に完成した最高裁判所の建物に、有害なアスベストが使われているにもかかわらず、除去工事がいまだに終わっていない。国の建物で未対策なのは、約八万棟のうちわずか五十棟。アスベスト問題も裁く最高裁で、なぜ対策が遅れている? (中山高志)

今もアスベストが残っている最高裁=東京都千代田区で、本社ヘリ「あさづる」から

 ◆ 天井裏など工事の難所
 最高裁広報課によると、一九七四年完成の最高裁庁舎では、大法廷棟、小法廷棟、図書館棟の天井裏や機械室の壁などに、アスベストを含む吹き付け材が使われていた。だが、天井裏は現在も除去されていない
 裁判所の施設ではこのほか、八三年完成の東京高裁庁舎でエレベーターの空洞部分に、七四年完成の大阪高裁庁舎で大型機器の背面に、それぞれアスベストが残っている。
 いずれも人の出入りする場所には露出しておらず、空気中のアスベスト繊維濃度も基準値以下だったという。裁判官や職員がアスベスト関連疾患を発症した例もないとしている。
 アスベストが社会問題化した二〇〇四~〇八年度、最高裁は全国の地裁、高裁など各裁判所のアスベスト使用状況を調査し、最高裁と東京、大阪両高裁での使用を把握した。
 その後、対策を取り始めたが、最高裁広報課によると、高層部の天井裏や大型機器背面のアスベストは技術的に除去が難しく、工法の検討などに時間がかかったという。
 最高裁庁舎では本年度から五年間かけて実施する耐震改修工事に合わせ、天井裏のアスベスト除去を進める方針。
 東京高裁では既に始まっているエレベーター改修工事に合わせ除去を進めており、一七年ごろまでに完了させる。
 大阪高裁も、本年度から二年間で実施する内部改修工事に合わせて対策を終わらせる予定という。
 国土交通省が一二年七月に公表した吹き付けアスベストの使用実態調査によると、国の建物約八万棟のうち未対策は五十棟で、最高裁、東京、大阪両高裁の計五棟も含まれる。〇五年の初調査時は七百二棟で、全体では十四分の一に減った。
 ◆「本年度から除去工事」
 <アスベスト被害> アスベストは繊維状の鉱物で、断熱材などに使われたが、人体に有害なため現在は製造や使用が原則禁止されている。
 吸い込むと潜伏期間を経て、悪性腫瘍の中皮腫や肺がんなどのリスクを負う。
 2005年には兵庫県尼崎市の「クボタ」旧工場の周辺住民が中皮腫を発症していたことが発覚した。
 勤務中に吸い込んでアスベスト関連疾患を発症し、労災認定されたのは12年度までの5年間で5000人を超える。
『東京新聞』(2013年7月2日 朝刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013070202000100.html
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